物権と債権(ぶっけんとさいけん)
権利の性質の違い
物権は「物に対する権利」で、誰に対しても主張できる(絶対性)。債権は「特定の人に何かを請求する権利」で、その人にしか主張できない。例えば土地の所有権(物権)は誰にでも「私の土地です」と言えるが、賃借権(債権)は原則として貸主にしか使えない。
比較あり権利の性質の違い
物権は「物に対する権利」で、誰に対しても主張できる(絶対性)。債権は「特定の人に何かを請求する権利」で、その人にしか主張できない。例えば土地の所有権(物権)は誰にでも「私の土地です」と言えるが、賃借権(債権)は原則として貸主にしか使えない。
比較あり一定期間が経つと権利が変動する制度
①取得時効:他人の物を一定期間占有し続けると自分のものになる(善意・無過失なら10年、それ以外は20年)。②消滅時効:権利を使わないでいると権利が消える(債権は知った時から5年・客観的に行使できる時から10年)。時効の援用(「時効を使います」の意思表示)があってはじめて効力が生じる。
フローあり契約の効力を否定する2つの方法
無効:最初から効力がない(通謀虚偽表示、公序良俗違反など)。追認しても有効にならない。取消し:一応有効だが、後から取り消せる(詐欺・強迫・錯誤・制限行為能力など)。取消しは取消権者が行使して初めて遡及的に無効になる。取消し後は追認できない。
表あり本人の代わりに法律行為をする制度
代理人が本人の名前で相手方と契約すると、その効果が直接本人に帰属する。「顕名(けんめい)」つまり「本人の代理として」と示すことが必要。任意代理(本人が選ぶ)と法定代理(未成年の親権者など)がある。無権代理(代理権がない)の場合、本人が追認しない限り本人に効果は帰属しない。
フローあり占有を移さずに不動産を担保にする権利
お金を貸した人(抵当権者)が、借りた人(設定者)の不動産に設定する担保権。設定者は住み続けながら担保に入れられる(非占有担保)。返済できなければ競売にかけて優先的に弁済を受けられる。登記が対抗要件(当事者間では登記なくても成立)。
比較あり競売後に建物所有者が土地を使う権利
土地に抵当権を設定した時に建物が存在し、競売で土地と建物の所有者が別々になった場合、建物の所有者が土地を使える「地上権」が自動的(法定)に発生する。そうしないと建物を取り壊さなければならなくなるため。成立要件:①設定時に建物が存在、②土地・建物が同一所有者、③競売で所有者が分離。
フローあり通常の保証より責任が重い保証形態
連帯保証人には「催告の抗弁権(まず主債務者に請求してください)」と「検索の抗弁権(主債務者に財産があります)」がない。つまり債権者はいきなり連帯保証人に全額請求できる。一方、通常の保証人にはこれらの権利がある。アパートの入居で保証人になる際はほぼ連帯保証。
表あり遺産を誰がどれだけ受け取るか
法定相続分:配偶者+子なら配偶者1/2・子全体で1/2。子が先に死亡していて孫がいれば、孫が子の代わりに相続(代襲相続)。相続放棄した人の子は代襲できない(放棄すると最初から相続人でなかったことになる)。遺留分(最低限の相続分)を侵害されたら金銭請求できる。
表あり一般・専任・専属専任の3種類
一般媒介:複数業者に依頼OK。レインズ登録義務なし。専任媒介:1社のみ。自己発見の買主との直接取引OK。レインズ登録7日以内・報告2週間に1回。専属専任媒介:1社のみ。自己発見でも直接取引不可。レインズ登録5日以内・報告1週間に1回。いずれも有効期間は最長3か月。
表あり契約前に宅建士が必ず説明する書面
宅建士が宅建士証を提示し、契約前に説明する義務がある。買主・借主側に交付。記載内容は「登記情報・法令制限・代金以外の費用・建物の状況等」。IT重説(テレビ会議等)も認められる。相手方が宅建業者でも書面交付は必要(説明は省略可)。押印不要、記名のみでOK(2021年改正)。
表あり一定期間内に一方的に解除できる制度
宅建業者が自ら売主の場合、事務所等以外(喫茶店・買主自宅など)で申込みや契約をした買主は、告知を受けた日から8日以内に書面で解除できる。解除の効力は書面を発送した時点で生じる(発信主義)。解除後は全額返還が必要で、業者は違約金・損害賠償を請求できない。
表あり契約時に支払う手付金の3つの意味
証約手付:契約が成立した証拠。違約手付:違約した場合に没収される罰。解約手付:買主は放棄、売主は倍返しで解除できる。宅建業者が自ら売主の場合、手付は解約手付として機能し、相手方が履行に着手するまでに行使しなければならない。手付額の上限は代金の20%。
比較あり宅建業者が備える2つの補償制度
営業保証金:自分で法務局(供託所)に供託する。主たる事務所1000万円+従たる事務所500万円/所。弁済業務保証金:保証協会に加入して分担金を納める。主たる事務所60万円+従たる事務所30万円/所。保証協会加入なら営業保証金は不要。どちらも宅建業者以外の者だけが還付を受けられる。
表あり自ら売主の宅建業者に課される8つの制限
宅建業者が自ら売主で買主が一般消費者(非業者)の場合に適用される消費者保護ルール。①損害賠償予定額の制限(上限20%)②手付金の制限(上限20%・保全措置)③クーリングオフ④他人物売買の制限⑤手付解除の特則⑥担保責任の特例⑦未完成物件の制限⑧解除・損害賠償の特則。業者間取引には適用されない。
表あり売買仲介でもらえる報酬の上限
売買代金に応じた速算式:200万円以下→5%、200万超400万以下→4%+2万円、400万超→3%+6万円(いずれも税別、一方の依頼者から)。例:1000万円の物件なら3%+6万=36万円が一方からの上限。双方から依頼を受けても合計は「一方の上限×2」まで。依頼者の同意があっても上限を超えることは不可。
表あり敷地に対する建物の大きさの制限
建ぺい率:敷地面積に対する建築面積(1階の床面積)の割合。「この土地の何%まで建物を建てられるか」。容積率:敷地面積に対する延べ床面積の割合。「全フロア合計の床面積が敷地の何%まで」。前面道路が12m未満の場合、容積率は「指定容積率」と「道路幅員×0.4(住居系)」の小さい方。
表あり土地の使い方を13種類に区分するルール
住居系(8種):第一種低層から田園住居まで。商業系(2種):近隣商業・商業。工業系(3種):準工業・工業・工業専用。大原則:低層住居専用地域では大学・病院は建てられない。工業専用地域では住宅・病院・学校は建てられない(倉庫は可)。商業地域では大部分の建物が建てられるが風俗施設の規制あり。
表あり宅地造成等の工事をするときの許可
「建物を建てる目的で土地の区画・形質を変える(造成等)」行為が開発行為。市街化区域では原則1000㎡以上の開発行為に知事等の許可が必要。市街化調整区域では原則全ての開発行為に許可が必要(例外:農林漁業者の農業用建物等)。工事完了公告後でなければ原則として建物を建てられない。
表あり農地の売買・転用に必要な許可
3条(権利移動):農地を農地のまま売買・賃貸する→農業委員会の許可。4条(自己転用):自分の農地を農地以外(宅地等)にする→都道府県知事等の許可(市街化区域は農業委員会への届出のみ)。5条(転用目的の権利移動):農地を農地以外にする目的で売買→都道府県知事等の許可(市街化区域は届出)。
表あり街区単位でのきめ細かい街づくりルール
用途地域より細かく、地域の特性に応じた街づくりのルール。用途地域内外を問わず定めることができる(市街化調整区域にも可)。地区計画の区域内で建築等の行為を行う場合は、着手の30日前までに市町村長に届け出る必要がある(許可ではなく届出)。市町村長は勧告はできるが強制はできない。
フローあり不動産を取得したときに一度だけかかる税
都道府県が課す地方税(国税ではない)。申告不要(都道府県から通知が来る普通徴収)。相続・合併による取得は非課税。標準税率は4%だが住宅・土地は特例で3%。新築住宅は評価額から最大1200万円を控除した額が課税標準になる特例あり(認定長期優良住宅は1300万円)。
表あり毎年1月1日の所有者に課税される税
市町村が課す地方税(東京23区は都)。毎年1月1日時点の所有者に課税される(賦課期日)。評価替えは3年に1度。標準税率1.4%(市町村条例で変更可)。住宅用地の特例:200㎡以下の小規模住宅用地は課税標準が6分の1、200㎡超の一般住宅用地は3分の1。
表あり不動産を売ったときの利益に対する税
売却益(譲渡所得)は分離課税(他の収入と合算しない)。5年以下の保有は短期(税率39%=所得税30%+住民税9%)、5年超は長期(税率20%=所得税15%+住民税5%)。居住用財産の3000万円特別控除:住まなくなってから3年を経過する日の属する年末までの売却が対象(配偶者への売却は不可)。
表あり登記を行うときに必要な国税
国税。登記の種類によって税率が異なる。所有権保存登記は評価額の0.4%、売買による所有権移転は2%、相続による移転は0.4%。住宅の特例(新築):一定要件を満たす場合は軽減税率あり(保存登記0.15%、移転0.3%)。抵当権設定登記の課税標準は「不動産の価額」ではなく「債権(ローン)の金額」。
表あり契約書などの文書に課される国税
課税文書に収入印紙を貼付して納める国税。不動産の売買契約書・建物の賃貸借契約書・金銭消費貸借契約書などが課税対象。電子契約(電磁的記録)は「文書」ではないため印紙税は不要。1通ごとに課税されるため、原本2通を作成すれば各1通に印紙が必要。1万円未満の契約書は非課税。
表あり