権利関係
物権と債権の違いとは?絶対性・相対性をわかりやすく解説
(ぶっけんとさいけん)
物権は「特定の物に対する支配権」で、誰に対しても主張できる絶対性があります。債権は「特定の相手に請求する権利」で、原則としてその相手にしか主張できない相対性があります。宅建試験では対抗要件・物権法定主義・賃借権の対抗力が頻出です。
この記事の信頼性について
| 執筆者 | 宅建マスター編集部 |
|---|---|
| 更新日 | 2026年5月19日 |
| 主な参照元 | 不動産適正取引推進機構(RETIO)、国土交通省 |
試験の日程・合格基準・法令改正は必ず公式情報でご確認ください。
物権と債権とは
物権は、特定の物を直接に支配する権利です(典型例:所有権・地上権・抵当権など)。債権は、特定の相手方に対して一定の行為(給付)を請求する権利です(典型例:売買代金請求権・賃料請求権)。
試験のキモ:物権は対世効・絶対性、債権は対人効・相対性が基本イメージです(例外・効力強化は別途整理)。
比較表(宅建の要点)
| 項目 | 物権 | 債権 |
|---|---|---|
| 対象 | 物の支配 | 特定者への請求 |
| 典型 | 所有権・抵当権・地上権 | 代金請求権・賃料請求権 |
| 効力の広がり | 原則・誰にでも主張(絶対性) | 原則・当事者に主張(相対性) |
| 種類の創設 | 当事者の自由では不可(物権法定主義) | 契約自由の範囲で広く認められる |
| 対抗要件 | 物権変動のタイプにより登記等が重要 | 原則・当事者間のみ。例外で対抗力を認める立法あり |
根拠:民法総則・物権編・各種の基本構造
試験ポイント
- 1「賃借権=物権」と断定しない。基本は債権だが、借地借家法の登記等により対抗力が問題になる設問が出やすいです。
- 2物権法定主義。「自由に物権を創設できる」は誤りになりやすいです。
- 3譲渡・設定と対抗。物権変動は「意思表示・交付・登記」などタイプ別に暗記を整理しましょう(別記事:物権変動)。
練習問題
問題 1
物権に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- ア.当事者の合意によって自由に物権の種類を創設できる
- イ.物権の種類は法律で定められている
- ウ.債権は誰に対しても主張できる権利である
- エ.抵当権は典型的事例として債権である
正解:イ
物権法定主義により、物権の種類は法律で限定されます(アが誤り)。債権は原則として特定の相手方に対して主張する権利です(ウが誤り)。抵当権は担保物権であり物権です(エが誤り)。
物権法定主義により、物権の種類は法律で限定されます(アが誤り)。債権は原則として特定の相手方に対して主張する権利です(ウが誤り)。抵当権は担保物権であり物権です(エが誤り)。
この用語が出る問題を解く
用語を理解したら実際の問題で定着を確認しましょう。権利関係の過去問・オリジナル問題を解説付きで演習できます。
権利関係の問題を解く(無料)よくある質問
Q賃借権は物権ですか?債権ですか?
賃借権は賃貸借契約から生じる権利であり、原則として債権です。ただし借地借家法により登記などを経て対抗力が認められる場合がありますが、「典型的な物権」ではありません。
Q物権はいくつでも自由に作れますか?
いいえ。物権は法律で定められたものに限られます(物権法定主義)。当事者が自由に物権の種類を創設することはできません。
Q抵当権は物権ですか?
はい。抵当権は担保物権の一種で、他人の不動産などを担保として優先弁済を受ける権利であり、登記によって第三者に対抗できます。