宅建業法
事務所の要件とは?本店・従たる事務所・案内所をわかりやすく解説【宅建】
(じむしょのようけん)
宅建業者が設置する事務所には、宅建業法上の一定の要件を備える必要があります。宅建試験では「事務所に必要な設備・備え付け」「案内所と事務所の違い」「専任の宅建士の設置割合」が頻出です。
この記事の信頼性について
| 執筆者 | 宅建マスター編集部 |
|---|---|
| 更新日 | 2026年5月19日 |
| 主な参照元 | 不動産適正取引推進機構(RETIO)、国土交通省 |
試験の日程・合格基準・法令改正は必ず公式情報でご確認ください。
事務所の定義
宅建業法上の事務所とは、本店または支店(従たる事務所)のうち宅建業に係る業務を行うものをいいます(宅建業法第2条第6号)。
事務所に該当しないもの:案内所・展示会場・現地事務所・モデルルーム等は事務所には該当しません。ただし契約の締結・申込みを受ける場所には別途宅建士の設置が必要です(宅建業法第31条の3第2項)。
事務所に備えるべきもの
| 備えるもの | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 専任の宅建士 | 業務従事者5人に1人以上の割合 | 宅建業法第31条の3 |
| 標識 | 宅建業者であることを示す法定標識(看板) | 宅建業法第50条 |
| 帳簿 | 取引台帳(各取引完結後5年間保存) | 宅建業法第49条 |
| 従業者名簿 | 従業者の氏名等の記載(最終記載から10年間保存) | 宅建業法第48条 |
| 報酬額表 | 国土交通大臣が定めた報酬額表を見やすい場所に掲示 | 宅建業法第46条 |
根拠:宅建業法第31条の3・第46条・第48条・第49条・第50条
案内所・展示会場の規制
| 場所 | 契約・申込みの可否 | 宅建士の設置 | 届出 |
|---|---|---|---|
| 事務所 | 可 | 専任の宅建士(5人に1人以上) | 免許申請時 |
| 案内所等(契約あり) | 可 | 専任の宅建士1名以上 | 業務開始10日前までに届出 |
| 案内所等(契約なし) | 不可(申込みも不可) | 設置義務なし | 届出不要 |
根拠:宅建業法第31条の3第2項・第50条第2項
重要:案内所で契約・申込みを受ける場合は、業務開始の10日前までにその旨を免許権者(大臣または知事)に届け出なければなりません(宅建業法第50条第2項)。
試験ポイント
- 1専任の宅建士は「5人に1人以上」。「10人に1人以上」や「3人に1人以上」は誤りです(宅建業法第31条の3)。
- 2案内所で契約する場合は宅建士1名以上の設置が必要。「事務所以外では宅建士不要」は誤りです。
- 3案内所の届出は「業務開始10日前まで」。「前日まで」や「当日」は誤りです(宅建業法第50条第2項)。
- 4帳簿は「5年間」・従業者名簿は「10年間」保存。期間が異なる点を整理しましょう。
練習問題
問題
宅建業者の事務所に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- ア.事務所には業務従事者3人に1人以上の専任の宅建士を設置しなければならない
- イ.案内所で契約を締結する場合、専任の宅建士を設置する必要はない
- ウ.案内所で契約を締結する場合、業務開始の10日前までに届け出なければならない
- エ.帳簿の保存期間は最終記載から10年間である
正解:ウ
案内所で契約・申込みを受ける場合は、業務開始の10日前までに免許権者に届け出なければなりません(宅建業法第50条第2項)。アは誤り(5人に1人以上)。イは誤り(案内所でも専任の宅建士1名以上の設置が必要)。エは誤り(帳簿は5年間・従業者名簿が10年間です)。
案内所で契約・申込みを受ける場合は、業務開始の10日前までに免許権者に届け出なければなりません(宅建業法第50条第2項)。アは誤り(5人に1人以上)。イは誤り(案内所でも専任の宅建士1名以上の設置が必要)。エは誤り(帳簿は5年間・従業者名簿が10年間です)。
この用語が出る問題を解く
用語を理解したら実際の問題で定着を確認しましょう。権利関係の過去問・オリジナル問題を解説付きで演習できます。
権利関係の問題を解く(無料)よくある質問
Q事務所に必要な専任の宅建士の割合は?
業務に従事する者5人に1人以上の割合が必要です(宅建業法第31条の3)。
Q案内所で契約を行う場合の届出期限は?
業務開始の10日前までに免許権者(大臣または知事)に届け出なければなりません(宅建業法第50条第2項)。
Q帳簿と従業者名簿の保存期間の違いは?
帳簿は各取引完結後5年間(新築住宅売主は10年)・従業者名簿は最終記載から10年間です(宅建業法第48条・第49条)。