宅建業法

住宅瑕疵担保履行法とは?保険・供託の義務と住宅品確法との関係を解説【宅建】

(じゅうたくかしたんぽりこうほう)

住宅瑕疵担保履行法とは、新築住宅の売主・請負人が建設業者の倒産時でも買主・注文者を保護できるよう、瑕疵担保責任を確実に履行するための保険加入または供託を義務付けた法律です。宅建試験では「住宅品確法との違い」「保険か供託の選択」「新築住宅の定義」が出題されます。

この記事の信頼性について

執筆者宅建マスター編集部
更新日2026年5月19日
主な参照元不動産適正取引推進機構(RETIO)国土交通省

試験の日程・合格基準・法令改正は必ず公式情報でご確認ください。

住宅瑕疵担保履行法とは

住宅瑕疵担保履行法(特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律)とは、新築住宅の売主・建設業者が引渡しから10年間の瑕疵担保責任(住宅品確法)を確実に履行できるよう、住宅瑕疵担保責任保険への加入または保証金の供託を義務付けた法律のことです(2009年施行)。

制定の背景:住宅品確法で10年間の瑕疵担保責任が義務付けられていても、売主・請負業者が倒産すると買主は実際に補償を受けられません。本法はその問題を解決するために制定されました。

住宅品確法と住宅瑕疵担保履行法の比較

比較項目住宅品確法住宅瑕疵担保履行法
目的瑕疵担保責任の10年間義務化瑕疵担保責任を「実際に履行できる状態」にする
対象部位構造耐力上主要な部分・雨水浸入防止部分同左
対象者新築住宅の売主・建設業者宅建業者(売主)・建設業者(請負人)
義務の内容10年間の瑕疵担保責任(強行規定)保険加入または供託のいずれかを選択
届出義務なし毎年3月31日・9月30日基準で届出
保険の加入先国土交通大臣が指定した住宅瑕疵担保責任保険法人

根拠:住宅品確法第95条・住宅瑕疵担保履行法第3条・第11条

保険加入・供託の内容

住宅瑕疵担保責任保険への加入

新築住宅を引き渡す前に、国土交通大臣が指定した住宅瑕疵担保責任保険法人が引受けた保険契約を締結しなければなりません。

保険期間は原則として10年以上

売主・請負人が倒産した場合でも、買主・注文者が直接保険会社に保険金を請求できます。

保証金の供託

供託所(法務局)に一定額の保証金を供託する方法もあります。

供託額の基準:引渡し戸数によって異なります(例:1〜10戸の場合2,000万円)。

保険加入か供託かは事業者が選択できます。

試験ポイント

  • 1住宅瑕疵担保履行法は2009年施行。住宅品確法(2000年施行)とは別の法律です。
  • 2保険加入または供託のいずれかを選択。「必ず保険加入が必要」は誤りです。
  • 3売主・請負人が倒産しても買主が直接保険会社に請求できる。これが同法の最大のポイントです。
  • 4新築住宅(引渡しから1年以内に初めて居住)が対象。中古住宅は対象外です。

練習問題

練習問題

住宅瑕疵担保履行法に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ア.住宅瑕疵担保履行法は住宅品確法と同じ法律である
  • イ.新築住宅の売主は住宅瑕疵担保責任保険への加入のみが義務付けられており、供託は認められない
  • ウ.住宅瑕疵担保責任保険に加入していれば、売主が倒産しても買主が直接保険会社に保険金を請求できる
  • エ.住宅瑕疵担保履行法は中古住宅にも適用される
正解:ウ
住宅瑕疵担保責任保険に加入していれば、売主が倒産した場合でも買主が直接保険会社に保険金を請求できます(住宅瑕疵担保履行法第19条)。アは誤り(住宅品確法と別の法律です)。イは誤り(保険加入または供託のいずれかを選択できます・同法第3条)。エは誤り(新築住宅が対象で中古住宅は対象外です)。

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用語を理解したら実際の問題で定着を確認しましょう。宅建業法の過去問・オリジナル問題を解説付きで演習できます。

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よくある質問

Q住宅瑕疵担保履行法と住宅品確法の違いは何ですか?

住宅品確法は10年間の瑕疵担保責任を義務付けた法律です。住宅瑕疵担保履行法はその責任を確実に履行できるよう保険加入または供託を義務付けた法律です(2009年施行)。

Q保険加入と供託はどちらかを選べますか?

はい。新築住宅の売主・請負人は保険加入または供託のいずれかを選択できます(住宅瑕疵担保履行法第3条・第11条)。

Q売主が倒産した場合、買主はどうなりますか?

住宅瑕疵担保責任保険に加入していれば、買主が直接保険会社に保険金を請求できます(住宅瑕疵担保履行法第19条)。