法令上の制限

日影規制・斜線制限とは?道路斜線・隣地斜線の適用をわかりやすく解説【宅建】

(にちえいきせい・しゃせんせいげん)

日影規制とは、周囲の建物の日照を確保するために建築物の高さを制限する規定のことです。斜線制限とは道路や隣地から一定の斜線内に建物を収める規制のことです。宅建試験では「日影規制の対象用途地域」「斜線制限の種類」「絶対高さ制限との関係」が出題されます。

この記事の信頼性について

執筆者宅建マスター編集部
更新日2026年5月19日
主な参照元不動産適正取引推進機構(RETIO)国土交通省

試験の日程・合格基準・法令改正は必ず公式情報でご確認ください。

日影規制とは

日影規制(にちえいきせい)とは、周囲の建物への日照障害を防ぐため、建築物によって生じる日影の時間数を制限する規制のことです(建築基準法第56条の2)。

項目内容
対象建築物住居系用途地域内の高さ10m超の建築物・商業地域内の高さ10m超の建築物(一部)
対象区域用途地域ごとに都市計画で指定(住居系が主)
適用除外商業地域・工業地域・工業専用地域(原則)
測定基準冬至日の午前8時〜午後4時(または午前9時〜午後3時)の間の平均地盤面からの高さで計測

根拠:建築基準法第56条の2

斜線制限の種類

種類内容適用区域
道路斜線制限前面道路の反対側の境界線から一定の勾配で引いた斜線の内側に建物を収める全用途地域(建築基準法第56条)
隣地斜線制限隣地の境界線上の一定の高さから斜線を引いて建物高さを制限第1・2種低層住居専用地域を除く用途地域(建築基準法第56条)
北側斜線制限敷地の北側の境界線上の一定の高さから斜線を引いて制限第1・2種低層住居専用地域・第1種中高層住居専用地域(建築基準法第56条)

根拠:建築基準法第56条

絶対高さ制限との関係

絶対高さ制限:第1種・第2種低層住居専用地域では建物の高さが10mまたは12m以下に制限されます(建築基準法第55条)。

絶対高さ制限は「斜線制限とは関係なく、建物全体の高さ上限を定めるもの」です。

斜線制限は「形状の制限(ある斜線を超えない形状にする)」であり、絶対高さ制限は「高さの上限(何mを超えてはならない)」です。

隣地斜線制限は第1・2種低層住居専用地域には適用されない(絶対高さ制限があるため不要)。

試験ポイント

  • 1日影規制は商業地域・工業地域には原則適用されない。住居系用途地域が主な対象です。
  • 2隣地斜線制限は低層住居専用地域には適用されない。「全用途地域に適用」は誤りです(建築基準法第56条)。
  • 3北側斜線制限は低層住居専用地域と第1種中高層住居専用地域に適用。商業地域・工業地域には適用されません。
  • 4道路斜線制限は全用途地域に適用。「住居系のみ」は誤りです(建築基準法第56条)。

練習問題

問題

斜線制限に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ア.隣地斜線制限は第1種低層住居専用地域にも適用される
  • イ.道路斜線制限は住居系の用途地域のみに適用される
  • ウ.北側斜線制限は第1種低層住居専用地域に適用される
  • エ.日影規制は商業地域にも全面的に適用される
正解:ウ
北側斜線制限は第1種・第2種低層住居専用地域および第1種中高層住居専用地域に適用されます(建築基準法第56条)。アは誤り(隣地斜線制限は低層住居専用地域を除く)。イは誤り(道路斜線制限は全用途地域に適用)。エは誤り(商業地域は日影規制が原則適用除外)。

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よくある質問

Q日影規制はどの用途地域に適用されますか?

主に住居系の用途地域の高さ10m超の建築物が対象です。商業地域・工業地域・工業専用地域は原則適用除外です(建築基準法第56条の2)。

Q道路斜線制限と隣地斜線制限の違いは何ですか?

道路斜線制限は全用途地域に適用。隣地斜線制限は第1・2種低層住居専用地域を除く用途地域に適用されます(建築基準法第56条)。

Q絶対高さ制限はどの地域に適用されますか?

第1種・第2種低層住居専用地域に適用され、10mまたは12mが上限です(建築基準法第55条)。