権利関係
連帯債務とは?不可分債務・絶対効・相対効をわかりやすく解説【宅建】
(れんたいさいむ)
連帯債務とは、複数の債務者が同一の債務について各自が全額の弁済義務を負う形態のことです。宅建試験では「絶対効と相対効の区別」「連帯債務者の1人に生じた事由の効力」「不可分債務との違い」が出題されます。
この記事の信頼性について
| 執筆者 | 宅建マスター編集部 |
|---|---|
| 更新日 | 2026年5月19日 |
| 主な参照元 | 不動産適正取引推進機構(RETIO)、国土交通省 |
試験の日程・合格基準・法令改正は必ず公式情報でご確認ください。
連帯債務とは
連帯債務とは、複数の債務者が同一の債務について各自が独立して全額の弁済義務を負い、1人が弁済すると他の債務者の債務も消滅する債務形態のことです(民法第432条〜第445条)。
連帯債務の特徴:債権者はどの連帯債務者にも全額を請求でき、分別の利益がありません。1人の弁済で全員の債務が消滅します(対外的には連帯・対内的には求償関係が生じます)。
絶対効と相対効(2020年改正)
| 事由 | 効力 | 根拠 |
|---|---|---|
| 弁済・代物弁済・供託 | 絶対効(全員に効力が及ぶ) | 民法第432条 |
| 相殺 | 相殺した者の負担部分につき他の債務者も免れる | 民法第439条 |
| 請求(履行の請求) | 相対効(2020年改正で変更) | 民法第441条 |
| 更改 | 絶対効 | 民法第435条 |
| 混同 | 絶対効 | 民法第440条 |
| 免除 | 相対効(2020年改正で変更) | 民法第441条 |
| 時効完成 | 相対効(2020年改正で変更) | 民法第441条 |
根拠:民法第432条〜第445条(2020年改正)
2020年改正の重要変更点:改正前は「請求・免除・時効完成」は絶対効でしたが、改正後は相対効(その債務者にのみ効力が及ぶ)に変更されました。「1人への請求で全員に時効中断(更新)が及ぶ」は旧法の知識です。
試験ポイント
- 1弁済は絶対効。1人が全額弁済すると他の連帯債務者の債務も消滅します。
- 2請求・免除・時効完成は相対効(2020年改正後)。「1人への請求が全員に効力が及ぶ」は改正前の知識です。
- 3相殺は連帯債務者の負担部分につき他の債務者も免れる。全額ではなく負担部分のみです(民法第439条)。
- 4弁済した連帯債務者は他の連帯債務者に求償できる。求償は各自の負担部分の割合で行います(民法第442条)。
練習問題
問題
連帯債務に関する記述のうち、正しいものはどれか(2020年改正民法)。
- ア.連帯債務者の1人に対する履行の請求は、他の連帯債務者にも効力が及ぶ(絶対効)
- イ.連帯債務者の1人が弁済した場合、他の連帯債務者の債務は消滅する(絶対効)
- ウ.連帯債務者の1人に対する免除は、他の連帯債務者にも効力が及ぶ(絶対効)
- エ.連帯債務者の1人についての時効完成は、他の連帯債務者にも効力が及ぶ(絶対効)
正解:イ
連帯債務者の1人が全額を弁済すると他の連帯債務者の債務も消滅します(絶対効・民法第432条)。アは誤り(2020年改正で請求は相対効に変更)。ウは誤り(改正で免除も相対効に変更)。エは誤り(時効完成も相対効に変更・民法第441条)。
連帯債務者の1人が全額を弁済すると他の連帯債務者の債務も消滅します(絶対効・民法第432条)。アは誤り(2020年改正で請求は相対効に変更)。ウは誤り(改正で免除も相対効に変更)。エは誤り(時効完成も相対効に変更・民法第441条)。
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権利関係の問題を解く(無料)よくある質問
Q連帯債務とは何ですか?
複数の債務者が同一の債務について各自が全額の弁済義務を負う債務形態です(民法第432条)。
Q2020年改正で何が変わりましたか?
請求・免除・時効完成が絶対効から相対効に変更されました(民法第441条)。弁済・更改・混同は絶対効のままです。
Q弁済した連帯債務者は他の債務者に求償できますか?
できます。各自の負担部分の割合で求償できます(民法第442条)。