税・その他

贈与税とは?暦年課税・相続時精算課税の違いをわかりやすく解説【宅建】

(ぞうよぜい)

贈与税とは、個人から財産を贈与された場合に課税される税金のことです。宅建試験では「暦年課税の基礎控除110万円」「相続時精算課税制度」「直系尊属からの住宅取得等資金の非課税特例」との関係が出題されます。

この記事の信頼性について

執筆者宅建マスター編集部
更新日2026年5月19日
主な参照元不動産適正取引推進機構(RETIO)国土交通省

試験の日程・合格基準・法令改正は必ず公式情報でご確認ください。

贈与税とは

贈与税とは、個人から財産を贈与によって取得した場合に、その取得した財産の価額に対して課税される国税のことです(相続税法第1条の4)。相続税の補完税として位置づけられています。

課税される人:贈与税は贈与を受けた側(受贈者)に課税されます。贈与した側(贈与者)には課税されません。

暦年課税と相続時精算課税の比較

比較項目暦年課税(原則)相続時精算課税(選択制)
基礎控除毎年110万円(誰からでも合算)累計2,500万円まで非課税(2024年改正で基礎控除110万円を追加)
税率10〜55%の超過累進税率控除超過分に一律20%
対象すべての贈与原則として60歳以上の親・祖父母から18歳以上の子・孫への贈与
相続時の精算原則精算なし(相続開始前7年以内の贈与財産は相続税に加算)相続時にすべて相続税として精算
撤回毎年選択(選択不要)一度選択すると撤回不可

根拠:相続税法第21条〜第21条の18

暦年課税の税率(一般贈与)

課税価格(基礎控除後)税率控除額
200万円以下10%
300万円以下15%10万円
400万円以下20%25万円
600万円以下30%65万円
1,000万円以下40%125万円
1,500万円以下45%175万円
3,000万円以下50%250万円
3,000万円超55%400万円

根拠:相続税法第21条の7(一般税率)

特例税率:直系尊属(父母・祖父母)から18歳以上の子・孫への贈与は「特例税率」が適用され、一般税率より低い税率になります。住宅取得等資金の非課税特例と組み合わせることで節税効果が高まります。

試験ポイント

  • 1暦年課税の基礎控除は年間110万円。「1人の贈与者から110万円まで非課税」ではなく「その年の贈与合計が110万円まで非課税」です。
  • 2相続時精算課税は一度選択すると撤回不可。「毎年選択できる」は誤りです。
  • 3相続開始前7年以内の暦年贈与は相続税に加算(2024年改正)。2023年以前は3年以内でした。
  • 4贈与税は受贈者(もらった側)が納付。「贈与した側が払う」は誤りです。

練習問題

練習問題

贈与税に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ア.暦年課税の基礎控除は贈与者1人あたり年間110万円である
  • イ.相続時精算課税制度は一度選択すると撤回することができない
  • ウ.贈与税は贈与した者(贈与者)が納付する
  • エ.相続時精算課税の非課税枠は累計500万円である
正解:イ
相続時精算課税制度は一度選択すると撤回することができません(相続税法第21条の9第6項)。アは誤り(基礎控除は贈与者1人あたりではなく、その年の受贈額合計から110万円を控除します)。ウは誤り(贈与税は受贈者(もらった側)が納付)。エは誤り(相続時精算課税の非課税枠は累計2,500万円です)。

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よくある質問

Q暦年課税の基礎控除はいくらですか?

年間110万円です(相続税法第21条)。その年に受け取った贈与の合計が110万円以下なら贈与税はかかりません。

Q相続時精算課税とはどのような制度ですか?

累計2,500万円まで贈与税が非課税(2024年改正で毎年110万円の基礎控除も追加)となり、相続時にすべて相続税として精算する制度です(相続税法第21条の9)。

Q相続時精算課税を選択したら取り消せますか?

取り消せません。一度選択すると以後はその贈与者からの贈与について暦年課税に戻ることができません(相続税法第21条の9第6項)。