保証と連帯保証とは?違い・催告の抗弁権をわかりやすく解説【宅建】
(ほしょうとれんたいほしょう)
保証とは、主債務者が債務を履行しない場合に保証人が代わりに履行する制度のことです。連帯保証は通常の保証より保証人の責任が重く、催告の抗弁権・検索の抗弁権・分別の利益がありません。宅建試験では保証と連帯保証の3つの違いが頻出です。
保証・連帯保証とは
保証とは、主債務者が債務を履行しない場合に、保証人が主債務者に代わって債務を履行する義務を負う制度のことです。連帯保証は通常の保証より強い責任を課した類型で、補充性のある抗弁権(催告・検索)が認められず、分別の利益もありません(民法第446条〜第465条の10)。
保証と連帯保証の比較
| 項目 | (通常の)保証 | 連帯保証 |
|---|---|---|
| 催告の抗弁権 | あり(まず主債務者に請求せよと主張可能) | なし |
| 検索の抗弁権 | あり(まず主債務者の財産から執行せよと主張可能) | なし |
| 分別の利益 | あり(保証人が複数なら債務を均等に分割) | なし |
| 主債務者への追従 | 主債務が消滅すると保証債務も消滅 | 同左(付従性あり) |
根拠:民法第452条〜第465条
重要:連帯保証人には「催告の抗弁権・検索の抗弁権・分別の利益」の3つがありません。この3点セットが試験の核心です。
各抗弁権の内容
催告の抗弁権(民法第452条)
通常の保証人は、債権者が保証人に保証債務の履行を請求してきた場合に、まず主債務者に請求するよう主張できる権利のことです。連帯保証人にはこの権利がないため、主債務者を飛ばして直接請求されます。
検索の抗弁権(民法第453条)
通常の保証人は、主債務者に弁済する資力があり執行が容易であることを証明することで、まず主債務者の財産から執行するよう主張できる権利のことです。連帯保証人にはこの権利がありません。
分別の利益(民法第456条)
保証人が複数いる場合(共同保証)、各保証人は債務の総額を保証人の頭数で割った額についてのみ責任を負うという利益です。連帯保証人にはこの利益がなく、各人が全額について責任を負います。
試験ポイント
- 1連帯保証人には催告・検索の抗弁権がない。これが最重要ポイントです。
- 2連帯保証人には分別の利益もない。複数の連帯保証人がいても、各人が全額について責任を負います。
- 3主債務が消滅すると保証債務も消滅する(付従性)。これは通常の保証・連帯保証ともに同じです。
- 4保証契約は書面(または電磁的記録)で行わなければ無効。口頭での保証契約は無効です(民法第446条第2項)。
練習問題
連帯保証に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- ア.連帯保証人には催告の抗弁権がある
- イ.連帯保証人が複数いる場合、分別の利益により債務は均等分割される
- ウ.連帯保証人には催告の抗弁権・検索の抗弁権・分別の利益がない
- エ.連帯保証は口頭でも有効に成立する
連帯保証人には催告の抗弁権・検索の抗弁権・分別の利益の3つがありません(民法第454条・第456条)。エは誤り(保証契約は書面または電磁的記録が必要・民法第446条第2項)。
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権利関係の問題を解く(無料)よくある質問
Q保証と連帯保証の最大の違いは何ですか?
連帯保証人には催告の抗弁権・検索の抗弁権・分別の利益の3つがありません(民法第452条〜第456条)。通常の保証人はこれらを行使できます。
Q保証契約は口頭でも有効ですか?
無効です。保証契約は書面または電磁的記録によらなければ効力を生じません(民法第446条第2項)。
Q主債務者が破産した場合、保証人の責任はどうなりますか?
主債務が存続する限り保証債務も存続します。主債務者の破産によって主債務が消滅するわけではないため、保証人は引き続き保証責任を負います。