実践演習 · レベル3 · 権利関係

実践演習・権利関係(担保物権)|AはB銀行から1億円を借り入れ

AはB銀行から1億円を借り入れ、A所有の甲ビル(時価1億5000万円)に抵当権を設定した。その後、甲ビルが火災で全焼し、Aが加入していた火災保険会社から保険金1億2000万円が支払われることになった。B銀行はこの保険金から優先弁済を受けたいと考えている。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。

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執筆者宅建マスター編集部
更新日2026年5月19日
主な参照元不動産適正取引推進機構(RETIO)国土交通省

試験の日程・合格基準・法令改正は必ず公式情報でご確認ください。

問題

AはB銀行から1億円を借り入れ、A所有の甲ビル(時価1億5000万円)に抵当権を設定した。その後、甲ビルが火災で全焼し、Aが加入していた火災保険会社から保険金1億2000万円が支払われることになった。B銀行はこの保険金から優先弁済を受けたいと考えている。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。

選択肢

  1. (1) 火災保険金は抵当権の物上代位の対象とならないため、B銀行は保険金から優先弁済を受けられない
  2. (2) 火災保険金は抵当権の物上代位の対象となり、B銀行は保険金がAに払い渡される前に差押えをすることで、保険金から1億円の優先弁済を受けることができる
  3. (3) B銀行は物上代位により保険金1億2000万円全額を受け取ることができる
  4. (4) 火災が発生した以上抵当権の目的物が滅失したため、抵当権は消滅し、B銀行は残債権を一般債権として請求するのみ

正答

正答は (1) です。

解説

正解の理由

B銀行は保険金がAに払い渡される前に差押えをすれば、保険金から被担保債権1億円の優先弁済を受けることができます。残額2000万円(1億2000万円-1億円)はAに帰属します。払渡し前の差押えが要件です。

他の選択肢

  • (2、4)

    権利関係の基準と照らすと正答になりません。正答(1)「火災保険金は抵当権の物上代位の対象とならないため、B銀行は保険金から優先弁済を受けられない」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。特に「火災保険金は抵当権の物上代位の対象となり、B銀行は保険金がAに…」の部分は、正答「火災保険金は抵当権の物上代位の対象とならないため、B銀行は保険…」と両立しない限定語・主体・手順がないか確認してください

  • (3)

    作業主任者の選任が必要な作業の組合せ(B)を含んでいません。解説のとおり、該当作業と非該当作業の区別を確認してください

学習のヒント

分野「権利関係」の問題です。正しいものを問う設問では、限定語・主体・手続の条件を順に確認します。誤った肢は、どの条件・主体・数字がずれているかを一行メモしてください。抵当権の物上代位(民法304条)は火災保険金にも及びます。

図解つきの詳しい解説はアプリの実践演習で表示できます。