実践演習 · レベル3 · 権利関係

実践演習・権利関係(相続・遺言・遺留分)|Aには配偶者B

Aには配偶者B、長男C、二男D、長女Eがいる。Aは死亡の1年前に長男Cに対して「老後の面倒を見てくれたお礼として」自己所有の土地(評価額3000万円)を贈与していた。Aが残した財産は預貯金2000万円のみである。Aは遺言を残していなかった。法定相続分に従った遺産分割において、特別受益(民法903条)を考慮した各相続人の相続分として正しいものはどれか。

この記事の信頼性について

執筆者宅建マスター編集部
更新日2026年5月19日
主な参照元不動産適正取引推進機構(RETIO)国土交通省

試験の日程・合格基準・法令改正は必ず公式情報でご確認ください。

問題

Aには配偶者B、長男C、二男D、長女Eがいる。Aは死亡の1年前に長男Cに対して「老後の面倒を見てくれたお礼として」自己所有の土地(評価額3000万円)を贈与していた。Aが残した財産は預貯金2000万円のみである。Aは遺言を残していなかった。法定相続分に従った遺産分割において、特別受益(民法903条)を考慮した各相続人の相続分として正しいものはどれか。

選択肢

  1. (1) Cへの贈与は特別受益に当たらないため、各相続人は預貯金2000万円をB1000万円・C333万円・D333万円・E333万円で分ける
  2. (2) Cへの贈与は特別受益(生計の資本としての贈与)に当たり、みなし相続財産は2000万円+3000万円=5000万円。B2500万円・C以外の子各417万円(約)の相続分算出後、Cの相続分625万円から贈与3000万円を差し引くと0(超過分は返還不要)
  3. (3) 全ての贈与は特別受益とならない
  4. (4) 老後の面倒を見た対価の贈与は相続財産に持ち戻す必要がない

正答

正答は (1) です。

解説

老後の世話等への謝礼の贈与も判例上は生計の資本としての特別受益となり得ます(民法903条1項)。

正解の理由

みなし相続財産5000万円で計算:B(1/2)=2500万円、C・D・E(各1/6)=各約833万円。Cの相続分833万円から特別受益3000万円を差し引くと超過(-2167万円)となりますが、返還義務はなく(民法903条2項)、Cの相続分は0円となります。残り2000万円はB2000万円×2500/3333≒約1500万円、D・E各250万円程度(持戻し免除なしの計算による)。

他の選択肢

  • (2)

    作業主任者の選任が必要な作業の組合せ(CBCDE)を含んでいません。解説のとおり、該当作業と非該当作業の区別を確認してください

  • (3)

    権利関係の基準と照らすと正答になりません。正答(1)「Cへの贈与は特別受益に当たらないため、各相続人は預貯金2000万円をB1000万円・C333万円・D333万円…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。特に「全ての贈与は特別受益とならない」の部分は、正答「Cへの贈与は特別受益に当たらないため、各相続人は預貯金2000…」と両立しない限定語・主体・手順がないか確認してください

  • (4)

    権利関係の基準と照らすと正答になりません。正答(1)「Cへの贈与は特別受益に当たらないため、各相続人は預貯金2000万円をB1000万円・C333万円・D333万円…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。特に「老後の面倒を見た対価の贈与は相続財産に持ち戻す必要がない」の部分は、正答「Cへの贈与は特別受益に当たらないため、各相続人は預貯金2000…」と両立しない限定語・主体・手順がないか確認してください

学習のヒント

分野「権利関係」の問題です。正しいものを問う設問では、限定語・主体・手続の条件を順に確認します。誤った肢は、どの条件・主体・数字がずれているかを一行メモしてください。老後の世話等への謝礼の贈与も判例上は生計の資本としての特別受益となり得ます(民法903条1項)。

図解つきの詳しい解説はアプリの実践演習で表示できます。