実践演習 · レベル3 · 権利関係

実践演習・権利関係(賃貸借・使用貸借)|AはBから甲マンション(専有部分)を賃借し月額賃料15万円を支払っている…

AはBから甲マンション(専有部分)を賃借し月額賃料15万円を支払っている。Bは甲マンションを担保にC銀行から融資を受け、C銀行はBの甲マンションに抵当権(第一順位)を設定していた。その後BがC銀行への返済ができず、C銀行が抵当権を実行して競売にかけた。甲マンションをDが競落した。この場合に関する記述として民法及び借地借家法の規定によれば正しいものはどれか。

この記事の信頼性について

執筆者宅建マスター編集部
更新日2026年5月19日
主な参照元不動産適正取引推進機構(RETIO)国土交通省

試験の日程・合格基準・法令改正は必ず公式情報でご確認ください。

問題

AはBから甲マンション(専有部分)を賃借し月額賃料15万円を支払っている。Bは甲マンションを担保にC銀行から融資を受け、C銀行はBの甲マンションに抵当権(第一順位)を設定していた。その後BがC銀行への返済ができず、C銀行が抵当権を実行して競売にかけた。甲マンションをDが競落した。この場合に関する記述として民法及び借地借家法の規定によれば正しいものはどれか。

選択肢

  1. (1) AはDに対して賃借権を主張でき、引き続き居住できる
  2. (2) C銀行の抵当権はAの賃借権より先に設定されているため、AはDに対して賃借権を対抗できない場合がある(引渡しによる対抗要件の有無・設定時期による)。もしAが抵当権設定後に賃借権を取得した場合はDに対抗できない可能性が高い
  3. (3) 競落人DはAの賃借権を当然に引き継ぐ
  4. (4) Aは競落後6か月は退去しなくてよい

正答

正答は (1) です。

解説

建物の賃借権は建物の引渡しを受けることで対抗要件を取得します(借地借家法31条)。C銀行の抵当権設定後にAが賃借権を取得した場合、AはDに対して賃借権を対抗できません(民法177条・605条)。Aが対抗要件を備えていない場合、Dは競落後にAに退去を求めることができます(ただし明渡し猶予制度(旧・短期賃貸借保護)は廃止済み)。

他の選択肢

  • (2、4)

    作業主任者の選任が必要な作業の組合せ(AD)を含んでいません。解説のとおり、該当作業と非該当作業の区別を確認してください

  • (3)

    権利関係の基準と照らすと正答になりません。正答(1)「AはDに対して賃借権を主張でき、引き続き居住できる」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。特に「競落人DはAの賃借権を当然に引き継ぐ」の部分は、正答「AはDに対して賃借権を主張でき、引き続き居住できる」と両立しない限定語・主体・手順がないか確認してください

学習のヒント

分野「権利関係」の問題です。正しいものを問う設問では、限定語・主体・手続の条件を順に確認します。誤った肢は、どの条件・主体・数字がずれているかを一行メモしてください。建物の賃借権は建物の引渡しを受けることで対抗要件を取得します(借地借家法31条)。

図解つきの詳しい解説はアプリの実践演習で表示できます。