税・その他

不動産取得税とは?税率・軽減措置・非課税をわかりやすく解説【宅建】

(ふどうさんしゅとくぜい)

不動産取得税とは、不動産(土地・建物)を取得したときに課される地方税(都道府県税)のことです。宅建試験では「課税主体」「税率」「住宅・土地の軽減措置」「非課税となるケース」が頻出です。固定資産税との違いも整理しておきましょう。

不動産取得税とは

不動産取得税とは、売買・交換・贈与・新築・増築などにより不動産(土地・建物)を取得した者に対して課される地方税(都道府県税)のことです(地方税法第73条の2)。

補足:不動産取得税は「取得時に一度だけ」課税される税です。毎年課税される固定資産税とは異なります。課税主体は都道府県で、不動産の所在地の都道府県が課税します。

不動産取得税の基本事項

項目内容
課税主体都道府県(地方税)
納税義務者不動産を取得した者(売主ではなく取得者)
課税標準固定資産課税台帳に登録された価格(固定資産税評価額)
税率(原則)4%(土地・住宅は特例で3%
課税のタイミング取得時に1回のみ
相続による取得非課税
法人合併による取得非課税

根拠:地方税法第73条の2〜第73条の27

住宅・土地の軽減措置

新築住宅の軽減措置

床面積が50㎡以上240㎡以下の新築住宅(一戸建て・マンション等)を取得した場合、固定資産税評価額から1,200万円を控除できます。

認定長期優良住宅は控除額が1,300万円に拡大されます。

床面積の要件:一戸建ては50㎡以上240㎡以下、マンション等は1戸の占有部分が50㎡以上240㎡以下。

中古住宅の軽減措置

自己居住用の中古住宅は、築年数に応じた控除額が適用されます(築年数が新しいほど控除額大)。

1982年(昭和57年)1月1日以降に建築された住宅、または新耐震基準に適合することが証明された住宅が対象です。

土地の軽減措置

住宅用土地を取得した場合、次のいずれか多い額を税額から控除できます。

45,000円

土地1㎡あたりの評価額 × 住宅の床面積の2倍(200㎡限度) × 3%

ただし、土地取得後3年以内(一定の要件あり)に住宅を新築するか、または住宅と同時に土地を取得することが条件です。

非課税となるケース

相続による不動産の取得

法人の合併または一定の分割による取得

公共の用に供するための取得(国・地方公共団体等への移転)

宗教法人・学校法人等が宗教・教育目的で取得する場合(一定のもの)

重要:「贈与」は課税対象です。「相続は非課税・贈与は課税」の違いは試験の引っかけポイントです。遺贈(遺言による贈与)は相続とみなされず課税対象となる場合があります。

試験ポイント

  • 1課税主体は都道府県(地方税)。「国税」と混同しないよう注意。印紙税登録免許税は国税です。
  • 2税率は原則4%、土地・住宅は特例3%。「4%一律」は誤りです。
  • 3相続は非課税・贈与は課税。「相続も贈与も非課税」は誤りです。
  • 4新築住宅の控除は「1,200万円」・床面積50〜240㎡。上限240㎡を超える豪邸は軽減なしです。

練習問題

問題 1

不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ア.不動産取得税は国税である
  • イ.相続による不動産の取得は課税対象である
  • ウ.贈与による不動産の取得は課税対象である
  • エ.不動産取得税の税率は土地・建物ともに一律4%である
正解:ウ
アは誤り(不動産取得税は都道府県税(地方税)です)。イは誤り(相続による取得は非課税です)。ウが正しい(贈与は課税対象です)。エは誤り(土地・住宅は特例で3%に軽減されています)。
問題 2

床面積120㎡の新築住宅を取得した場合、不動産取得税の課税標準から控除できる金額はいくらか。

  • ア.控除なし
  • イ.1,000万円
  • ウ.1,200万円
  • エ.1,300万円(全物件共通)
正解:ウ(1,200万円)
床面積120㎡は50㎡以上240㎡以下の要件を満たすため、新築住宅の軽減措置として固定資産税評価額から1,200万円を控除できます(地方税法附則第11条の2)。1,300万円の控除は認定長期優良住宅の場合です。
問題 3

次のうち、不動産取得税が課税されないケースはどれか。

  • ア.売買による土地の取得
  • イ.贈与による建物の取得
  • ウ.法人の合併による不動産の取得
  • エ.交換による土地の取得
正解:ウ(法人の合併)
法人の合併による不動産の取得は非課税です(地方税法第73条の7)。売買・贈与・交換はいずれも不動産取得税の課税対象です。相続・法人合併・一定の会社分割が非課税の代表的なケースです。

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よくある質問

Q不動産取得税の課税主体はどこですか?

都道府県です。不動産取得税は地方税(都道府県税)で、不動産の所在地の都道府県が課税します(地方税法第73条の2)。印紙税・登録免許税は国税である点と区別しましょう。

Q相続で不動産を取得した場合、不動産取得税はかかりますか?

相続による不動産の取得は非課税です(地方税法第73条の7)。ただし、贈与による取得は課税対象です。「相続は非課税・贈与は課税」という違いを覚えましょう。

Q不動産取得税と固定資産税の違いは何ですか?

不動産取得税は取得時に1回だけ課税される都道府県税です。固定資産税は毎年1月1日現在の所有者に課税される市町村税(東京23区は都税)です。課税のタイミングと課税主体が異なります。