法令上の制限

土地区画整理法とは?換地・仮換地・保留地をわかりやすく解説【宅建】

(とちくかくせいりほう)

土地区画整理法とは、都市計画区域内の土地を整備・改良し、道路・公園等の都市施設の整備と合わせて宅地の利用増進を図るための法律です。宅建試験では「換地・仮換地の効力」「保留地」「施行者の種類」が頻出です。

土地区画整理法とは

土地区画整理法とは、都市計画区域内において、公共施設の整備改善や宅地の利用増進のために、土地の区画形質の変更と公共施設の新設・変更を行う「土地区画整理事業」について定めた法律のことです(土地区画整理法第1条)。

重要用語の比較

用語内容時期
仮換地(かりかんち)工事期間中に使用収益が認められる土地(換地予定の土地)工事中(換地処分前)
換地(かんち)区画整理後に従前の宅地に代わって確定的に交付される土地換地処分後(確定)
保留地(ほりゅうち)区画整理の費用に充てるため売却される土地(換地として定めない土地)換地計画で設定
清算金(せいさんきん)換地と従前の宅地の価額が等しくない場合に授受する金銭換地処分後

根拠:土地区画整理法第98条〜第104条

仮換地の効力

仮換地の指定がされると、従前の宅地の使用収益権は停止し、仮換地で使用収益できるようになります。

仮換地の指定があっても、権利(所有権等)は従前の宅地に存続します(仮換地は使用収益の場所が変わるだけ)。

仮換地に対して抵当権を設定することはできません(抵当権は従前の宅地に設定)。

仮換地が指定された後でも、施行者は従前の宅地を使用収益できます(施行者の事業実施に必要な範囲で)。

施行者の種類

施行者内容
個人施行土地所有者または借地権者が単独または共同で施行
組合施行土地所有者・借地権者が組合を設立して施行(設立には7人以上の同意が必要)
区画整理会社施行宅建業者等の会社が施行(土地所有者等の同意が必要)
公的施行国・地方公共団体・UR(都市再生機構)・住宅供給公社等が施行

根拠:土地区画整理法第3条

試験ポイント

  • 1仮換地では使用収益はできるが、権利(所有権)は従前の土地にある。「仮換地で抵当権を設定できる」は誤りです。
  • 2換地処分で所有権が確定的に移転。仮換地の段階では権利は移転しません。
  • 3保留地は換地処分後に施行者が取得。整理事業の費用を捻出するための土地です。
  • 4組合施行の設立には7人以上の同意が必要。「5人以上」は誤りです(土地区画整理法第14条)。

練習問題

問題

土地区画整理法に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ア.仮換地の指定があると、従前の宅地の所有権は仮換地に移転する
  • イ.仮換地の指定があると、従前の宅地の使用収益権は停止し、仮換地で使用収益できる
  • ウ.仮換地に対して抵当権を設定することができる
  • エ.区画整理組合の設立には5人以上の土地所有者の同意が必要である
正解:イ
仮換地の指定があると従前の宅地の使用収益権は停止し、仮換地で使用収益できるようになります(土地区画整理法第98条第1項)。アは誤り(所有権は従前の宅地に存続)。ウは誤り(仮換地には抵当権を設定できません)。エは誤り(区画整理組合の設立には7人以上の同意が必要・土地区画整理法第14条)。

この用語が出る問題を解く

用語を理解したら実際の問題で定着を確認しましょう。法令上の制限の過去問・オリジナル問題を解説付きで演習できます。

法令上の制限の問題を解く(無料)

よくある質問

Q仮換地と換地の違いは何ですか?

仮換地は工事期間中の暫定的な使用収益の場所で、権利は従前の宅地に残ります。換地は区画整理後に確定的に交付される土地で、換地処分後に所有権が移転します(土地区画整理法第98条・第103条)。

Q保留地とは何ですか?

区画整理事業の費用に充てるために売却される土地で、換地として定められない土地のことです。換地処分後に施行者が取得します(土地区画整理法第96条)。

Q区画整理組合の設立には何人の同意が必要ですか?

7人以上の土地所有者または借地権者の同意が必要です(土地区画整理法第14条)。