実践演習・権利関係(意思表示・制限行為能力)|AはBから「この土地は近く区画整理の対象になり
AはBから「この土地は近く区画整理の対象になり、必ず値上がりする」と断言されて信じ込み、B所有の甲土地を相場より500万円高い2000万円で購入した。しかし実際には区画整理の計画はなく、Bは全くの作り話をしていた。売買契約締結から2年後にAはこの事実を知った。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。
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この記事の信頼性について
| 執筆者 | 宅建マスター編集部 |
|---|---|
| 更新日 | 2026年5月19日 |
| 主な参照元 | 不動産適正取引推進機構(RETIO)、国土交通省 |
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問題
AはBから「この土地は近く区画整理の対象になり、必ず値上がりする」と断言されて信じ込み、B所有の甲土地を相場より500万円高い2000万円で購入した。しかし実際には区画整理の計画はなく、Bは全くの作り話をしていた。売買契約締結から2年後にAはこの事実を知った。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。
選択肢
- (1) Bが将来の値上がりを断言したにすぎず詐欺には当たらないため、Aは取り消せない
- (2) BはAに対して事実と異なる断言をして錯誤に陥らせたものであり詐欺(民法96条)に当たるため、AはBに対して詐欺を理由に売買契約を取り消すことができる
- (3) AはBとの売買契約の取消しには相当の理由があるが、契約締結から2年が経過しているためもはや取消権は時効で消滅している
- (4) Aは錯誤(民法95条)を理由に取り消すこともできるが詐欺と錯誤は同時に主張できない
正答
正答は (1) です。
解説
将来の値上がりを断言するという方法でAを錯誤に陥らせた場合、これは詐欺(民法96条1項)に当たります。詐欺による取消権の時効は、詐欺を知った時から5年・行為の時から20年です(民法126条)。Aが詐欺を知ったのは契約から2年後であり、そこから5年以内であれば取消権を行使できます。錯誤と詐欺の主張は重複して行うことも可能です。
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