実践演習・権利関係(代理・無権代理・表見代理)|AはBに対して
AはBに対して、A所有の乙建物を売却する代理権を授与した。ところがBは、Aから与えられた代理権の範囲を超えて、乙建物のほかAが所有する丙土地についても売買契約をCとの間で締結した。CはBが丙土地についても代理権を有していると信じており、そう信じることに正当な理由があった。この場合に関する記述として民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。
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この記事の信頼性について
| 執筆者 | 宅建マスター編集部 |
|---|---|
| 更新日 | 2026年5月19日 |
| 主な参照元 | 不動産適正取引推進機構(RETIO)、国土交通省 |
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問題
AはBに対して、A所有の乙建物を売却する代理権を授与した。ところがBは、Aから与えられた代理権の範囲を超えて、乙建物のほかAが所有する丙土地についても売買契約をCとの間で締結した。CはBが丙土地についても代理権を有していると信じており、そう信じることに正当な理由があった。この場合に関する記述として民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。
選択肢
- (1) BはAから乙建物の売却についてのみ代理権を与えられているので、丙土地の売買契約は当然に無効となりAは何ら責任を負わない
- (2) CはBが丙土地についても代理権を有していると信じており正当な理由があるので、民法110条の権限外行為の表見代理が成立しAはCに対し契約の効果を否定できない
- (3) CはBに対し無権代理人の責任(民法117条)を追及するか表見代理を主張するかを任意に選択できない
- (4) 表見代理が成立する場合、AはCに対し契約上の義務を負うが損害賠償責任のみを負う
正答
正答は (1) です。
解説
民法110条の権限外行為の表見代理は、代理人が基本的代理権(乙建物の売却代理権)を有し、第三者がその代理人に権限外の行為(丙土地の売買)の権限があると信じたことに正当な理由がある場合に成立します。この場合Aは契約の全効果を受けます。CはBへの無権代理人責任の追及と表見代理の主張のいずれかを選択できます(選択的行使可能)。
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