実践演習・権利関係(代理・無権代理・表見代理)|A社(会社)の代表取締役Bは
A社(会社)の代表取締役Bは、A社の代表者として甲土地をCに売却する契約を締結した。しかし、この売買はBが個人的に資金を調達するためにA社の財産を横領的に処分したものであり、Cはこの事情を知っていた(悪意)。A社はこの売買の効力を争っている。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。
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この記事の信頼性について
| 執筆者 | 宅建マスター編集部 |
|---|---|
| 更新日 | 2026年5月19日 |
| 主な参照元 | 不動産適正取引推進機構(RETIO)、国土交通省 |
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問題
A社(会社)の代表取締役Bは、A社の代表者として甲土地をCに売却する契約を締結した。しかし、この売買はBが個人的に資金を調達するためにA社の財産を横領的に処分したものであり、Cはこの事情を知っていた(悪意)。A社はこの売買の効力を争っている。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。
選択肢
- (1) 代表取締役Bには代表権があるため、どのような場合でもA社は契約に拘束される
- (2) 代表取締役が会社の利益に反して自己または第三者の利益のために代表権を行使した場合(代理権の濫用・民法107条)、相手方Cがその事情を知っていた場合は無権代理とみなされ、A社は契約に拘束されない
- (3) 会社の代表取締役の行為は常に会社を拘束する
- (4) CがBの意図を知っていても取引の安全を保護するため有効
正答
正答は (1) です。
解説
民法107条(代理権の濫用)は法人の代表取締役にも適用されます(会社法354条と民法107条)。代表取締役BがA社の利益に反して個人の利益のために代表権を行使した場合、相手方Cがその事情を知っていた(悪意)または知ることができた(有過失)場合は、その行為は無権代理とみなされ、A社は契約に拘束されません。
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