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宅地建物取引士試験 実践演習 第902問(権利関係)
AはB銀行から事業資金2000万円を借り入れ、A所有の甲土地(時価3000万円)に抵当権を設定した。Aはその後、C(個人)から500万円を借り入れ、Cのために甲土地に第二順位の抵当権を設定した。その後Aは甲土地をDに賃貸した(賃料月額10万円)。B銀行の抵当権設定後にDへの賃貸が行われた場合に関する記述として民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。
問題
AはB銀行から事業資金2000万円を借り入れ、A所有の甲土地(時価3000万円)に抵当権を設定した。Aはその後、C(個人)から500万円を借り入れ、Cのために甲土地に第二順位の抵当権を設定した。その後Aは甲土地をDに賃貸した(賃料月額10万円)。B銀行の抵当権設定後にDへの賃貸が行われた場合に関する記述として民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。
選択肢
- (1) B銀行が甲土地を競売した場合、Dの賃借権はB銀行の抵当権設定後に成立したものであり、競落人に対抗できない場合がある
- (2) 抵当権設定後の賃借権は競売後も常に存続する
- (3) DはB銀行の同意があれば競落人に賃借権を対抗できるが、同意がなければ退去しなければならない
- (4) B銀行の抵当権はDの賃借権より順位が上なので、DはB銀行に賃料を支払わなければならない
正答
正答は (1) です。
解説
担保物権:抵当権は非占有担保・質権は占有担保・先取特権は法定担保
正解の理由
抵当権は設定者が使用継続できる非占有担保物権です(民法369条)。質権は占有の移転が必要です。先取特権は法律上当然に成立する法定担保物権です。
(1) B銀行が甲土地を競売した場合、Dの賃借権はB銀行の抵当権設定後に成立したものであり、競落人に対抗できない場合がある
他の選択肢
(2) 抵当権設定後の賃借権は競売後も常に存続する
物上代位により差押えがあれば抵当権者が賃料を受領できますが(民法304条)、差押え前は賃借人Dは設定者Aに賃料を支払います。「B銀行に支払う義務がある」という常時の義務はありません。
(3) DはB銀行の同意があれば競落人に賃借権を対抗できるが、同意がなければ退去しなければならない
この肢は「DはB銀行の同意があれば競落人に賃借権を対抗できるが、同意がなければ退去しなければならない」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。
正答(1)「B銀行が甲土地を競売した場合、Dの賃借権はB銀行の抵当権設定後に成立したものであり、競落人に対抗できない場合が…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。
正答の論点と照らすと、この肢は「DはB銀行の同意があれば競落人に賃借権を対抗できるが、同意がなければ退去しなけ…」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。(4) B銀行の抵当権はDの賃借権より順位が上なので、DはB銀行に賃料を支払わなければならない
この肢は「B銀行の抵当権はDの賃借権より順位が上なので、DはB銀行に賃料を支払わなければならない」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。
正答(1)「B銀行が甲土地を競売した場合、Dの賃借権はB銀行の抵当権設定後に成立したものであり、競落人に対抗できない場合が…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。
正答の論点と照らすと、この肢は「B銀行の抵当権はDの賃借権より順位が上なので、DはB銀行に賃料を支払わなければ…」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。
学習のヒント
抵当権設定後の賃借権は抵当権に劣後します(民法177条・民事執行法59条2項)。競売が行われると抵当権設定後に成立した賃借権は消滅し、競落人に対抗できません。ただし建物明渡猶予制度(民法395条)により6か月の猶予があります。
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