割賦販売とは?宅建業法の規制・解除条件をわかりやすく解説【宅建】
(わりふけはんばい)
割賦販売とは、代金を2回以上に分割して受け取る売買のことです。宅建業者が自ら売主となる割賦販売には、宅建業法による特別な規制があります。宅建試験では「30日以上の書面催告」「所有権留保の禁止」「賦払金の遅滞と解除の要件」が頻出です。
割賦販売とは
割賦販売とは、代金の全部または一部について、目的物の引渡し後1年以上の期間にわたり、かつ2回以上に分割して受け取ることを条件とする売買のことです(宅建業法第35条の2)。
補足:住宅ローンによる購入は通常「割賦販売」ではなく銀行等からの借入です。割賦販売は売主が代金を分割で受け取る形態で、売主が実質的に融資をしているような構造です。
宅建業法の規制
| 規制内容 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 催告義務(最重要) | 賦払金の支払いが遅れても、30日以上の相当期間を定めた書面催告をしなければ契約解除・残額請求ができない | 宅建業法第42条 |
| 所有権留保の禁止(原則) | 割賦代金の完済前に所有権を買主に移転することが義務(所有権を留保できるのは一定の場合のみ) | 宅建業法第43条 |
| 譲渡禁止担保権の禁止 | 抵当権・先取特権の実行を妨げる目的での譲渡禁止担保権設定は禁止 | 宅建業法第43条第2項 |
根拠:宅建業法第42条〜第43条
重要:賦払金の遅滞を理由に契約を解除するには、必ず「30日以上の期間を定めた書面催告」が先に必要です。「即時解除できる」は誤りです。
所有権留保の特例
原則として割賦代金完済前でも所有権を買主に移転する義務がありますが、以下の場合は例外的に所有権を留保できます。
・割賦代金の10分の3(30%)を超える額の支払いを受けていない場合
・抵当権等の設定登記を申請していない場合(登記のために必要な手続きを取っていない場合)
試験ポイント
- 1賦払金遅滞での解除には「30日以上の書面催告」が必須。口頭での催告・30日未満の期間では不可です(宅建業法第42条)。
- 2割賦販売は「1年以上の期間・2回以上の分割」が要件。この定義を正確に覚えましょう。
- 3所有権留保は原則禁止。例外は代金の30%超の支払いを受けていない場合等です。
- 4この規制は宅建業者が自ら売主の場合のみ適用。媒介・代理には適用されません。
練習問題
割賦販売に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- ア.賦払金の支払いが遅れたら即時に契約を解除できる
- イ.賦払金の遅滞を理由に解除するには30日以上の期間を定めた書面催告が必要
- ウ.割賦販売は代金を3回以上に分割する場合のみ規制される
- エ.所有権留保は常に認められる
賦払金の遅滞を理由に契約を解除するには、30日以上の相当期間を定めた書面催告が必要です(宅建業法第42条)。アは誤り(即時解除は不可)。ウは誤り(2回以上の分割が要件)。エは誤り(原則禁止で例外のみ認められます)。
この用語が出る問題を解く
用語を理解したら実際の問題で定着を確認しましょう。宅建業法の過去問・オリジナル問題を解説付きで演習できます。
宅建業法の問題を解く(無料)よくある質問
Q割賦販売とはどのような売買ですか?
代金を1年以上の期間にわたり2回以上に分割して受け取る売買のことです(宅建業法第35条の2)。
Q賦払金が遅れたら即時に解除できますか?
できません。30日以上の期間を定めた書面催告をしてからでなければ解除できません(宅建業法第42条)。
Q所有権留保は許されますか?
原則禁止ですが、割賦代金の30%超の支払いを受けていない場合等の例外があります(宅建業法第43条)。