宅地建物取引士試験の過去問・実践演習・一問一答と模試・模擬試験対策を、このサイトでまとめて学習できます。タブから他の演習モードへ移動できます。

実践演習 · 権利関係

宅地建物取引士試験 実践演習 第10952問(権利関係)

AはB銀行から4000万円を借り入れ、A所有の甲土地・乙建物(一括)に共同抵当権を設定した(甲土地時価3000万円・乙建物時価2000万円)。その後乙建物が火災で全焼し、Aは保険金1500万円を受け取った。B銀行は甲土地の競売を申し立てるとともに、乙建物の保険金に対しても物上代位を行使したいと考えている。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。

問題

AはB銀行から4000万円を借り入れ、A所有の甲土地・乙建物(一括)に共同抵当権を設定した(甲土地時価3000万円・乙建物時価2000万円)。その後乙建物が火災で全焼し、Aは保険金1500万円を受け取った。B銀行は甲土地の競売を申し立てるとともに、乙建物の保険金に対しても物上代位を行使したいと考えている。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。

選択肢

  1. (1) 乙建物が滅失した以上、乙建物に対する抵当権は消滅し保険金に対して物上代位はできない
  2. (2) B銀行は乙建物の火災保険金に対して物上代位(民法304条)を行使できる。払渡し前に差押えをすれば保険金1500万円からも優先弁済を受けることができる
  3. (3) 共同抵当の場合、一方の目的物が滅失すると他方の抵当権も消滅する
  4. (4) 保険金はAの固有財産となるため、B銀行は一切請求できない

正答

正答は (1) です。

解説

正解の理由

共同抵当の目的物の一つが滅失した場合でも、その目的物に代わる保険金等(代位物)に対して物上代位を行使できます(民法304条)。B銀行は乙建物の保険金1500万円に対して払渡し前に差押えをすることで物上代位を行使できます。甲土地の競売と保険金への物上代位を組み合わせて4000万円の回収を図ることができます。

(1) 乙建物が滅失した以上、乙建物に対する抵当権は消滅し保険金に対して物上代位はできない

他の選択肢

  • (2) B銀行は乙建物の火災保険金に対して物上代位(民法304条)を行使できる。払渡し前に差押えをすれば保険金1500万円からも優先弁済を受けることができる

    この肢は「B銀行は乙建物の火災保険金に対して物上代位(民法304条)を行使できる。払渡し前に差押えをすれば保険金1500万円からも優先弁済を受けることができる」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。

    正答(1)「乙建物が滅失した以上、乙建物に対する抵当権は消滅し保険金に対して物上代位はできない」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。

    正答の論点と照らすと、この肢は「B銀行は乙建物の火災保険金に対して物上代位(民法304条)を行使できる。払渡し…」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。

  • (3) 共同抵当の場合、一方の目的物が滅失すると他方の抵当権も消滅する

    この肢は「共同抵当の場合、一方の目的物が滅失すると他方の抵当権も消滅する」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。

    正答(1)「乙建物が滅失した以上、乙建物に対する抵当権は消滅し保険金に対して物上代位はできない」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。

    正答の論点と照らすと、この肢は「共同抵当の場合、一方の目的物が滅失すると他方の抵当権も消滅する」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。

  • (4) 保険金はAの固有財産となるため、B銀行は一切請求できない

    この肢は「保険金はAの固有財産となるため、B銀行は一切請求できない」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。

    正答(1)「乙建物が滅失した以上、乙建物に対する抵当権は消滅し保険金に対して物上代位はできない」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。

    正答の論点と照らすと、この肢は「保険金はAの固有財産となるため、B銀行は一切請求できない」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。

学習のヒント

この問題で間違えた場合は、設問文の求め方(「正しいもの」「誤っているもの」「最も適切でないもの」)を最初に線引きしてください。正答・誤答それぞれについて、用語の定義と制度の前提を用語解説で確認し、復習リストや実践演習・一問一答と組み合わせて、同分野の過去問を解き直すと定着しやすくなります。

類似の問題

同じ分野・タグや問題文のキーワードが近い問題です。解き直しや確認に使えます。