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実践演習 · 権利関係

宅地建物取引士試験 実践演習 第802問(権利関係)

AはBに対して、A所有の乙建物を売却する代理権を授与した。ところがBは、Aから与えられた代理権の範囲を超えて、乙建物のほかAが所有する丙土地についても売買契約をCとの間で締結した。CはBが丙土地についても代理権を有していると信じており、そう信じることに正当な理由があった。この場合に関する記述として民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。

問題

AはBに対して、A所有の乙建物を売却する代理権を授与した。ところがBは、Aから与えられた代理権の範囲を超えて、乙建物のほかAが所有する丙土地についても売買契約をCとの間で締結した。CはBが丙土地についても代理権を有していると信じており、そう信じることに正当な理由があった。この場合に関する記述として民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。

選択肢

  1. (1) BはAから乙建物の売却についてのみ代理権を与えられているので、丙土地の売買契約は当然に無効となりAは何ら責任を負わない
  2. (2) CはBが丙土地についても代理権を有していると信じており正当な理由があるので、民法110条の権限外行為の表見代理が成立しAはCに対し契約の効果を否定できない
  3. (3) CはBに対し無権代理人の責任(民法117条)を追及するか表見代理を主張するかを任意に選択できない
  4. (4) 表見代理が成立する場合、AはCに対し契約上の義務を負うが損害賠償責任のみを負う

正答

正答は (2) です。

解説

代理:代理行為の効果は本人に帰属・表見代理・無権代理

正解の理由

代理人が代理権の範囲内で行った行為の効果は本人に帰属します(民法99条)。無権代理は本人の追認で有効になります。表見代理は外観を信頼した相手方を保護する制度です。

(2) CはBが丙土地についても代理権を有していると信じており正当な理由があるので、民法110条の権限外行為の表見代理が成立しAはCに対し契約の効果を否定できない

他の選択肢

  • (1) BはAから乙建物の売却についてのみ代理権を与えられているので、丙土地の売買契約は当然に無効となりAは何ら責任を負わない

    この肢は「BはAから乙建物の売却についてのみ代理権を与えられているので、丙土地の売買契約は当然に無効となりAは何ら責任を負わない」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。

    正答(2)「CはBが丙土地についても代理権を有していると信じており正当な理由があるので、民法110条の権限外行為の表見代理…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。

    正答の論点と照らすと、この肢は「BはAから乙建物の売却についてのみ代理権を与えられているので、丙土地の売買契約…」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。

  • (3) CはBに対し無権代理人の責任(民法117条)を追及するか表見代理を主張するかを任意に選択できない

    この肢は「CはBに対し無権代理人の責任(民法117条)を追及するか表見代理を主張するかを任意に選択できない」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。

    正答(2)「CはBが丙土地についても代理権を有していると信じており正当な理由があるので、民法110条の権限外行為の表見代理…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。

    正答の論点と照らすと、この肢は「CはBに対し無権代理人の責任(民法117条)を追及するか表見代理を主張するかを…」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。

  • (4) 表見代理が成立する場合、AはCに対し契約上の義務を負うが損害賠償責任のみを負う

    この肢は「表見代理が成立する場合、AはCに対し契約上の義務を負うが損害賠償責任のみを負う」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。

    正答(2)「CはBが丙土地についても代理権を有していると信じており正当な理由があるので、民法110条の権限外行為の表見代理…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。

    正答の論点と照らすと、この肢は「表見代理が成立する場合、AはCに対し契約上の義務を負うが損害賠償責任のみを負う」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。

学習のヒント

民法110条の権限外行為の表見代理は、基本代理権があり相手方が代理権ありと信じ、かつそう信じることに正当な理由がある場合に成立します。本人は相手方の正当な信頼を保護するために契約の効果を否定できません。

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