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実践演習 · 権利関係

宅地建物取引士試験 実践演習 第803問(権利関係)

AはB銀行から3000万円を借り入れ、A所有の甲土地(時価4000万円)に第一順位の抵当権を設定した(被担保債権額3000万円)。その後AはC銀行からも1500万円を借り入れ、同じ甲土地に第二順位の抵当権を設定した。その後Aが弁済不能となり、甲土地が競売に付された。競売代金は2500万円であった。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。

問題

AはB銀行から3000万円を借り入れ、A所有の甲土地(時価4000万円)に第一順位の抵当権を設定した(被担保債権額3000万円)。その後AはC銀行からも1500万円を借り入れ、同じ甲土地に第二順位の抵当権を設定した。その後Aが弁済不能となり、甲土地が競売に付された。競売代金は2500万円であった。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。

選択肢

  1. (1) B銀行とC銀行は競売代金2500万円を債権額の割合(3000:1500)で按分して受け取る
  2. (2) B銀行が優先的に3000万円全額の満足を得ようとするが競売代金が2500万円なのでB銀行は2500万円を受け取り、C銀行は一切受け取れない
  3. (3) B銀行は2500万円全額を受け取りC銀行は一切受け取れないが、BはAに対し残500万円の債権を有する
  4. (4) 競売代金が少ないので抵当権の実行は取り消される

正答

正答は (3) です。

解説

担保物権:抵当権は非占有担保・質権は占有担保・先取特権は法定担保

正解の理由

抵当権は設定者が使用継続できる非占有担保物権です(民法369条)。質権は占有の移転が必要です。先取特権は法律上当然に成立する法定担保物権です。

(3) B銀行は2500万円全額を受け取りC銀行は一切受け取れないが、BはAに対し残500万円の債権を有する

他の選択肢

  • (1) B銀行とC銀行は競売代金2500万円を債権額の割合(3000:1500)で按分して受け取る

    B銀行は債権額3000万円に対して競売代金2500万円しか受け取れず、3000万円全額の満足は得られません。B銀行が受け取るのは2500万円で残500万円はAへの債権として残ります。

  • (2) B銀行が優先的に3000万円全額の満足を得ようとするが競売代金が2500万円なのでB銀行は2500万円を受け取り、C銀行は一切受け取れない

    この肢は「B銀行が優先的に3000万円全額の満足を得ようとするが競売代金が2500万円なのでB銀行は2500万円を受け取り、C銀行は一切受け取れない」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。

    正答(3)「B銀行は2500万円全額を受け取りC銀行は一切受け取れないが、BはAに対し残500万円の債権を有する」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。

    正答の論点と照らすと、この肢は「B銀行が優先的に3000万円全額の満足を得ようとするが競売代金が2500万円な…」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。

  • (4) 競売代金が少ないので抵当権の実行は取り消される

    この肢は「競売代金が少ないので抵当権の実行は取り消される」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。

    正答(3)「B銀行は2500万円全額を受け取りC銀行は一切受け取れないが、BはAに対し残500万円の債権を有する」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。

    正答の論点と照らすと、この肢は「競売代金が少ないので抵当権の実行は取り消される」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。

学習のヒント

抵当権は順位に従い優先弁済を受けます(民法373条)。第一順位のB銀行が競売代金から優先的に弁済を受け、残額があれば第二順位のC銀行に配当されます。競売代金2500万円はB銀行(3000万円の債権)の全額弁済には足らず、B銀行が全額受け取りC銀行への配当はありません。ただしBはAに対して残500万円の債権を持ちます。

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