宅地建物取引士試験の過去問・実践演習・一問一答と模試・模擬試験対策を、このサイトでまとめて学習できます。タブから他の演習モードへ移動できます。

実践演習 · 権利関係

宅地建物取引士試験 実践演習 第851問(権利関係)

AはBから「この土地は近く区画整理の対象になり、必ず値上がりする」と断言されて信じ込み、B所有の甲土地を相場より500万円高い2000万円で購入した。しかし実際には区画整理の計画はなく、Bは全くの作り話をしていた。売買契約締結から2年後にAはこの事実を知った。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。

問題

AはBから「この土地は近く区画整理の対象になり、必ず値上がりする」と断言されて信じ込み、B所有の甲土地を相場より500万円高い2000万円で購入した。しかし実際には区画整理の計画はなく、Bは全くの作り話をしていた。売買契約締結から2年後にAはこの事実を知った。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。

選択肢

  1. (1) Bが将来の値上がりを断言したにすぎず詐欺には当たらないため、Aは取り消せない
  2. (2) BはAに対して事実と異なる断言をして錯誤に陥らせたものであり詐欺(民法96条)に当たるため、AはBに対して詐欺を理由に売買契約を取り消すことができる
  3. (3) AはBとの売買契約の取消しには相当の理由があるが、契約締結から2年が経過しているためもはや取消権は時効で消滅している
  4. (4) Aは錯誤(民法95条)を理由に取り消すこともできるが詐欺と錯誤は同時に主張できない

正答

正答は (2) です。

解説

意思表示の瑕疵:詐欺・強迫・錯誤・通謀虚偽表示

正解の理由

意思表示の瑕疵には詐欺(取消し・善意無過失の第三者は保護)・強迫(取消し・全第三者に対抗可)・錯誤(取消し・善意無過失の第三者は保護)・通謀虚偽表示(無効・善意の第三者は保護)があります。

(2) BはAに対して事実と異なる断言をして錯誤に陥らせたものであり詐欺(民法96条)に当たるため、AはBに対して詐欺を理由に売買契約を取り消すことができる

他の選択肢

  • (1) Bが将来の値上がりを断言したにすぎず詐欺には当たらないため、Aは取り消せない

    Bは実際には存在しない区画整理計画を「必ず値上がりする」と断言しており、事実と異なることを知りながら告知した詐欺に当たります(民法96条1項)。

  • (3) AはBとの売買契約の取消しには相当の理由があるが、契約締結から2年が経過しているためもはや取消権は時効で消滅している

    この肢は「AはBとの売買契約の取消しには相当の理由があるが、契約締結から2年が経過しているためもはや取消権は時効で消滅している」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。

    正答(2)「BはAに対して事実と異なる断言をして錯誤に陥らせたものであり詐欺(民法96条)に当たるため、AはBに対して詐欺…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。

    正答の論点と照らすと、この肢は「AはBとの売買契約の取消しには相当の理由があるが、契約締結から2年が経過してい…」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。

  • (4) Aは錯誤(民法95条)を理由に取り消すこともできるが詐欺と錯誤は同時に主張できない

    この肢は「Aは錯誤(民法95条)を理由に取り消すこともできるが詐欺と錯誤は同時に主張できない」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。

    正答(2)「BはAに対して事実と異なる断言をして錯誤に陥らせたものであり詐欺(民法96条)に当たるため、AはBに対して詐欺…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。

    正答の論点と照らすと、この肢は「Aは錯誤(民法95条)を理由に取り消すこともできるが詐欺と錯誤は同時に主張でき…」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。

学習のヒント

虚偽の事実を告知して相手方を錯誤に陥らせて契約させる行為は詐欺(民法96条)に当たります。故意に事実と異なる断言をした場合は詐欺の故意が認められます。取消権の時効は詐欺を知った時から5年です。

類似の問題

同じ分野・タグや問題文のキーワードが近い問題です。解き直しや確認に使えます。