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宅地建物取引士試験 実践演習 第852問(権利関係)
AはBに対して「A所有の乙土地を1500万円で売却する権限」を与える代理権を授与した。ところがBは代理人として行動する際に、C(第三者)の利益を図る目的でAに不利な条件(1000万円)でCとの間で売買契約を締結した。Cは、BがAに不利な条件で契約することを知っていた。この場合に関する記述として民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。
問題
AはBに対して「A所有の乙土地を1500万円で売却する権限」を与える代理権を授与した。ところがBは代理人として行動する際に、C(第三者)の利益を図る目的でAに不利な条件(1000万円)でCとの間で売買契約を締結した。Cは、BがAに不利な条件で契約することを知っていた。この場合に関する記述として民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。
選択肢
- (1) 代理人Bには売却の代理権があるので、条件が多少不利でも本人Aはその契約に拘束される
- (2) 代理人Bが自己または第三者の利益を図るためにその代理権の範囲内の行為をした場合(代理権の濫用)で相手方Cがその事情を知りまたは知ることができたとき、その行為は無権代理とみなされAは責任を負わない
- (3) Bが代理権を濫用してもCは善意であればAに対して契約の効力を主張できる
- (4) 代理人の動機は代理行為の効力に影響しない
正答
正答は (2) です。
解説
代理:代理行為の効果は本人に帰属・表見代理・無権代理
正解の理由
代理人が代理権の範囲内で行った行為の効果は本人に帰属します(民法99条)。無権代理は本人の追認で有効になります。表見代理は外観を信頼した相手方を保護する制度です。
(2) 代理人Bが自己または第三者の利益を図るためにその代理権の範囲内の行為をした場合(代理権の濫用)で相手方Cがその事情を知りまたは知ることができたとき、その行為は無権代理とみなされAは責任を負わない
他の選択肢
(1) 代理人Bには売却の代理権があるので、条件が多少不利でも本人Aはその契約に拘束される
代理権の濫用(民法107条)では、相手方Cが代理人Bの不正な目的を知りまたは知ることができた場合、本人Aはその行為の効果を否定できます。「常に拘束される」は誤りです。
(3) Bが代理権を濫用してもCは善意であればAに対して契約の効力を主張できる
この肢は「Bが代理権を濫用してもCは善意であればAに対して契約の効力を主張できる」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。
正答(2)「代理人Bが自己または第三者の利益を図るためにその代理権の範囲内の行為をした場合(代理権の濫用)で相手方Cがその…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。
正答の論点と照らすと、この肢は「Bが代理権を濫用してもCは善意であればAに対して契約の効力を主張できる」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。(4) 代理人の動機は代理行為の効力に影響しない
この肢は「代理人の動機は代理行為の効力に影響しない」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。
正答(2)「代理人Bが自己または第三者の利益を図るためにその代理権の範囲内の行為をした場合(代理権の濫用)で相手方Cがその…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。
正答の論点と照らすと、この肢は「代理人の動機は代理行為の効力に影響しない」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。
学習のヒント
代理権の濫用(民法107条)では、代理人が外形上代理権の範囲内で行動しながら、自己または第三者の利益を図る不正な目的で代理権を行使した場合に問題となります。相手方が悪意または有過失のときは無権代理とみなされます。
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