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宅地建物取引士試験 実践演習 第871問(権利関係)
AはBに対して2020年4月1日に請負代金500万円の債権(弁済期:2020年10月1日)を有している。Bは2021年4月1日にAに対して「来月中には必ず支払う」と述べた(口頭での約束)。その後Bからの支払いはなく、Aは2024年5月1日に訴訟を提起した。この場合に関する記続として民法の規定によれば正しいものはどれか。
問題
AはBに対して2020年4月1日に請負代金500万円の債権(弁済期:2020年10月1日)を有している。Bは2021年4月1日にAに対して「来月中には必ず支払う」と述べた(口頭での約束)。その後Bからの支払いはなく、Aは2024年5月1日に訴訟を提起した。この場合に関する記続として民法の規定によれば正しいものはどれか。
選択肢
- (1) 請負代金債権の消滅時効は3年(民法166条1項1号)であり、弁済期2020年10月1日から3年後の2023年10月1日に時効完成。Aの2024年5月1日の提訴は時効完成後であり消滅時効が援用されると請求できない
- (2) Bが2021年4月1日に口頭で「来月中には支払う」と述べたことは債務の承認(時効の更新)に当たり、その時から新たに消滅時効が進行する。更新後の時効は2021年4月1日から3年後の2024年4月1日に完成し、2024年5月1日の提訴は時効完成後となる
- (3) Bが口頭で支払いを約束しても時効の更新にはならず、書面による承認が必要
- (4) 請負代金債権の消滅時効は5年である
正答
正答は (2) です。
解説
消滅時効:知った時から5年または行使可能時から10年
正解の理由
一般の債権の消滅時効は「権利行使できると知った時から5年」または「権利行使できる時から10年」のいずれか早い方で完成します(民法166条1項)。時効は援用して初めて効力が発生します(民法145条)。
(2) Bが2021年4月1日に口頭で「来月中には支払う」と述べたことは債務の承認(時効の更新)に当たり、その時から新たに消滅時効が進行する。更新後の時効は2021年4月1日から3年後の2024年4月1日に完成し、2024年5月1日の提訴は時効完成後となる
他の選択肢
(1) 請負代金債権の消滅時効は3年(民法166条1項1号)であり、弁済期2020年10月1日から3年後の2023年10月1日に時効完成。Aの2024年5月1日の提訴は時効完成後であり消滅時効が援用されると請求できない
承認は書面でなくても口頭でもできます(民法152条1項に方式規定なし)。Bの「来月中には支払う」という発言は債務の存在を認めた承認として有効です。
(3) Bが口頭で支払いを約束しても時効の更新にはならず、書面による承認が必要
この肢は「Bが口頭で支払いを約束しても時効の更新にはならず、書面による承認が必要」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。
正答(2)「Bが2021年4月1日に口頭で「来月中には支払う」と述べたことは債務の承認(時効の更新)に当たり、その時から新…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。
正答の論点と照らすと、この肢は「Bが口頭で支払いを約束しても時効の更新にはならず、書面による承認が必要」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。(4) 請負代金債権の消滅時効は5年である
この肢は「請負代金債権の消滅時効は5年である」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。
正答(2)「Bが2021年4月1日に口頭で「来月中には支払う」と述べたことは債務の承認(時効の更新)に当たり、その時から新…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。
正答の論点と照らすと、この肢は「請負代金債権の消滅時効は5年である」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。
学習のヒント
2020年改正後の消滅時効は「権利を行使できると知った時から5年」が適用されます(民法166条1項1号)。債務者の口頭による「来月中には支払う」という発言は債務の承認として時効更新の効力を持ちます(民法152条1項)。承認後は新たに5年の時効が進行します。
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