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宅地建物取引士試験 実践演習 第892問(権利関係)
AはBとCの2名の子を持つ。Aは生前に公正証書遺言を作成し、「全財産を長男Bに相続させる」と記載した。Aの総財産は1億円、負債は2000万円であった。次男Cは遺言に納得できず、自分の遺留分を主張したいと考えている。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。
問題
AはBとCの2名の子を持つ。Aは生前に公正証書遺言を作成し、「全財産を長男Bに相続させる」と記載した。Aの総財産は1億円、負債は2000万円であった。次男Cは遺言に納得できず、自分の遺留分を主張したいと考えている。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。
選択肢
- (1) 公正証書遺言がある以上、Cは一切遺留分を主張できない
- (2) Cは遺留分権利者として、Bに対して遺留分侵害額請求権(民法1046条)を行使できる。Cの遺留分は正味財産(1億円-2000万円)の4分の1(2000万円)
- (3) 遺留分は遺産全体の2分の1であり、次男Cが受け取れる遺留分は5000万円
- (4) 遺留分侵害額請求権の行使期間は相続開始を知ってから3年以内
正答
正答は (2) です。
解説
相続:法定相続分・放棄は3か月・遺留分は1/2
正解の理由
配偶者と子の場合は各1/2(民法900条)。相続放棄は3か月以内に家庭裁判所へ(民法915条)。遺留分は直系卑属・配偶者は法定相続分の1/2です(民法1042条)。遺産分割協議は全員合意が必要です。
(2) Cは遺留分権利者として、Bに対して遺留分侵害額請求権(民法1046条)を行使できる。Cの遺留分は正味財産(1億円-2000万円)の4分の1(2000万円)
他の選択肢
(1) 公正証書遺言がある以上、Cは一切遺留分を主張できない
遺留分の割合は相続人の構成によります。配偶者や他の相続人がいない場合、子のみが相続人であれば遺留分全体は1/2ですが、子が1人なら1/2全部が1人のCの遺留分となります。設問では負債2000万円を控除した正味財産(1億円-2000万円=8000万円)の1/2(4000万円)がCの遺留分です。
(3) 遺留分は遺産全体の2分の1であり、次男Cが受け取れる遺留分は5000万円
この肢は「遺留分は遺産全体の2分の1であり、次男Cが受け取れる遺留分は5000万円」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。
正答(2)「Cは遺留分権利者として、Bに対して遺留分侵害額請求権(民法1046条)を行使できる。Cの遺留分は正味財産(1億…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。
正答の論点と照らすと、この肢は「遺留分は遺産全体の2分の1であり、次男Cが受け取れる遺留分は5000万円」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。(4) 遺留分侵害額請求権の行使期間は相続開始を知ってから3年以内
遺留分侵害額請求権の消滅時効は「相続の開始及び遺留分を侵害する贈与・遺贈があったことを知った時から1年」または「相続開始から10年」です(民法1048条)。3年ではありません。
学習のヒント
遺留分侵害額請求権(民法1046条)により、遺留分を侵害された相続人は受遺者等に金銭の支払いを請求できます。子Cの遺留分は正味相続財産(総財産-債務)の1/4です(民法1042条・1043条)。
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