宅地建物取引士試験の過去問・実践演習・一問一答と模試・模擬試験対策を、このサイトでまとめて学習できます。タブから他の演習モードへ移動できます。
宅地建物取引士試験 実践演習 第906問(権利関係)
Aには配偶者B、長男C、二男D、長女Eがいる。Aは死亡の1年前に長男Cに対して「老後の面倒を見てくれたお礼として」自己所有の土地(評価額3000万円)を贈与していた。Aが残した財産は預貯金2000万円のみである。Aは遺言を残していなかった。法定相続分に従った遺産分割において、特別受益(民法903条)を考慮した各相続人の相続分として正しいものはどれか。
問題
Aには配偶者B、長男C、二男D、長女Eがいる。Aは死亡の1年前に長男Cに対して「老後の面倒を見てくれたお礼として」自己所有の土地(評価額3000万円)を贈与していた。Aが残した財産は預貯金2000万円のみである。Aは遺言を残していなかった。法定相続分に従った遺産分割において、特別受益(民法903条)を考慮した各相続人の相続分として正しいものはどれか。
選択肢
- (1) Cへの贈与は特別受益に当たらないため、各相続人は預貯金2000万円をB1000万円・C333万円・D333万円・E333万円で分ける
- (2) Cへの贈与は特別受益(生計の資本としての贈与)に当たり、みなし相続財産は2000万円+3000万円=5000万円。B2500万円・C以外の子各417万円(約)の相続分算出後、Cの相続分625万円から贈与3000万円を差し引くと0(超過分は返還不要)
- (3) 全ての贈与は特別受益とならない
- (4) 老後の面倒を見た対価の贈与は相続財産に持ち戻す必要がない
正答
正答は (2) です。
解説
相続:法定相続分・放棄は3か月・遺留分は1/2
正解の理由
配偶者と子の場合は各1/2(民法900条)。相続放棄は3か月以内に家庭裁判所へ(民法915条)。遺留分は直系卑属・配偶者は法定相続分の1/2です(民法1042条)。遺産分割協議は全員合意が必要です。
(2) Cへの贈与は特別受益(生計の資本としての贈与)に当たり、みなし相続財産は2000万円+3000万円=5000万円。B2500万円・C以外の子各417万円(約)の相続分算出後、Cの相続分625万円から贈与3000万円を差し引くと0(超過分は返還不要)
他の選択肢
(1) Cへの贈与は特別受益に当たらないため、各相続人は預貯金2000万円をB1000万円・C333万円・D333万円・E333万円で分ける
「老後の面倒を見た対価」という性質があっても、それが寄与分として認められない限り、生計の資本としての贈与は特別受益として持ち戻しの対象となります(民法903条1項)。
(3) 全ての贈与は特別受益とならない
この肢は「全ての贈与は特別受益とならない」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。
正答(2)「Cへの贈与は特別受益(生計の資本としての贈与)に当たり、みなし相続財産は2000万円+3000万円=5000万…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。
正答の論点と照らすと、この肢は「全ての贈与は特別受益とならない」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。(4) 老後の面倒を見た対価の贈与は相続財産に持ち戻す必要がない
この肢は「老後の面倒を見た対価の贈与は相続財産に持ち戻す必要がない」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。
正答(2)「Cへの贈与は特別受益(生計の資本としての贈与)に当たり、みなし相続財産は2000万円+3000万円=5000万…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。
正答の論点と照らすと、この肢は「老後の面倒を見た対価の贈与は相続財産に持ち戻す必要がない」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。
学習のヒント
特別受益の持ち戻し計算では、相続財産に特別受益を加えたみなし相続財産を基準に各相続人の相続分を計算します(民法903条1項)。特別受益を受けた者の相続分はその贈与額を差し引いた残額になります。超過した場合でも返還義務はありません(同条2項)。
類似の問題
同じ分野・タグや問題文のキーワードが近い問題です。解き直しや確認に使えます。