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実践演習 · 権利関係

宅地建物取引士試験 実践演習 第921問(権利関係)

AはB銀行から3000万円を借り入れ、A所有の甲土地(時価4000万円)にB銀行のために抵当権を設定した。その後Aは甲土地の上に建物(乙建物)を建築した。AはB銀行への返済が滞り、B銀行は甲土地の競売を申し立てた。この場合(法定地上権の成否)に関する記述として民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。

問題

AはB銀行から3000万円を借り入れ、A所有の甲土地(時価4000万円)にB銀行のために抵当権を設定した。その後Aは甲土地の上に建物(乙建物)を建築した。AはB銀行への返済が滞り、B銀行は甲土地の競売を申し立てた。この場合(法定地上権の成否)に関する記述として民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。

選択肢

  1. (1) 甲土地の抵当権設定時に乙建物は存在しなかったため、法定地上権(民法388条)は成立しない
  2. (2) 甲土地の競売の際に乙建物が存在すれば、常に法定地上権が成立する
  3. (3) B銀行が同意すれば法定地上権が成立する
  4. (4) 法定地上権は土地と建物が別人の所有になった場合のみ成立する

正答

正答は (1) です。

解説

担保物権:抵当権は非占有担保・質権は占有担保・先取特権は法定担保

正解の理由

抵当権は設定者が使用継続できる非占有担保物権です(民法369条)。質権は占有の移転が必要です。先取特権は法律上当然に成立する法定担保物権です。

(1) 甲土地の抵当権設定時に乙建物は存在しなかったため、法定地上権(民法388条)は成立しない

他の選択肢

  • (2) 甲土地の競売の際に乙建物が存在すれば、常に法定地上権が成立する

    この肢は「甲土地の競売の際に乙建物が存在すれば、常に法定地上権が成立する」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。

    正答(1)「甲土地の抵当権設定時に乙建物は存在しなかったため、法定地上権(民法388条)は成立しない」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。

    正答の論点と照らすと、この肢は「甲土地の競売の際に乙建物が存在すれば、常に法定地上権が成立する」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。

  • (3) B銀行が同意すれば法定地上権が成立する

    この肢は「B銀行が同意すれば法定地上権が成立する」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。

    正答(1)「甲土地の抵当権設定時に乙建物は存在しなかったため、法定地上権(民法388条)は成立しない」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。

    正答の論点と照らすと、この肢は「B銀行が同意すれば法定地上権が成立する」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。

  • (4) 法定地上権は土地と建物が別人の所有になった場合のみ成立する

    競売によって土地・建物の所有者が分離することが要件ですが、これは法定地上権の成立要件の一つです。「のみ」という表現は正しいですが、他の要件(設定時の建物存在等)も必要です。

学習のヒント

法定地上権(民法388条)の成立要件の一つは抵当権設定時に建物が存在することです(判例)。抵当権設定時に建物が存在しなかった場合、後に建物が建てられても法定地上権は成立しません。なぜなら土地のみへの抵当権設定時は土地の担保価値は建物なしの状態で評価されているためです。

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