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宅地建物取引士試験 実践演習 第971問(権利関係)
AはB銀行から2000万円を借り入れ、A所有の甲建物に抵当権を設定した。その後、Aの友人CはAを助けるためにAの2000万円の債務全額を弁済した。CはAに対して求償権を有するが、BがAに対して有していた抵当権についても何らかの権利を取得したいと考えている。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。
問題
AはB銀行から2000万円を借り入れ、A所有の甲建物に抵当権を設定した。その後、Aの友人CはAを助けるためにAの2000万円の債務全額を弁済した。CはAに対して求償権を有するが、BがAに対して有していた抵当権についても何らかの権利を取得したいと考えている。この場合に関する記述として民法の規定によれば正しいものはどれか。
選択肢
- (1) Cが代わりに弁済すると抵当権は消滅し、CはAへの求償権のみを有する
- (2) CはBへの弁済によりB銀行の抵当権をCに移転(代位取得)する弁済による代位(民法499条・500条)の権利を取得できる。Cは法定代位権者(保証人等に準じて)として甲建物の抵当権をBから引き継ぎ、AがCへの求償に応じない場合は抵当権を実行できる
- (3) 第三者弁済は原則として無効
- (4) Cは連帯保証人でないため弁済による代位は認められない
正答
正答は (2) です。
解説
担保物権:抵当権は非占有担保・質権は占有担保・先取特権は法定担保
正解の理由
抵当権は設定者が使用継続できる非占有担保物権です(民法369条)。質権は占有の移転が必要です。先取特権は法律上当然に成立する法定担保物権です。
(2) CはBへの弁済によりB銀行の抵当権をCに移転(代位取得)する弁済による代位(民法499条・500条)の権利を取得できる。Cは法定代位権者(保証人等に準じて)として甲建物の抵当権をBから引き継ぎ、AがCへの求償に応じない場合は抵当権を実行できる
他の選択肢
(1) Cが代わりに弁済すると抵当権は消滅し、CはAへの求償権のみを有する
弁済による代位(民法499条)により、CはB銀行が有していた抵当権をBから引き継ぐことができます(移転的代位)。消滅するのではなくCに移転します。
(3) 第三者弁済は原則として無効
第三者弁済は原則として有効です(民法474条1項)。正当な利益を有しない第三者は債務者の意思に反して弁済できない場合がありますが(同条2項)、本問のCは正当な利益(求償権確保)のために弁済しています。
(4) Cは連帯保証人でないため弁済による代位は認められない
この肢は「Cは連帯保証人でないため弁済による代位は認められない」と述べていますが、権利関係の基準では正しい記述ではありません。
正答(2)「CはBへの弁済によりB銀行の抵当権をCに移転(代位取得)する弁済による代位(民法499条・500条)の権利を取…」は、制度・手続・学習法のいずれかの観点で適切な内容です。
正答の論点と照らすと、この肢は「Cは連帯保証人でないため弁済による代位は認められない」という断定のどこかが設問の前提と矛盾します。主語・客体・数字・期限・「毎年/常に/不要」などの限定語をチェックしてください。
学習のヒント
第三者が債務者の代わりに弁済すると(第三者弁済・民法474条)、弁済者は債権者が有していた抵当権等を取得できます(弁済による代位・民法499条)。これにより弁済者は債務者に対して求償権を確保するための担保を持つことができます。
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